3.園芸作業を指導する「園芸セラピスト」
園芸セラピーと園芸作業の大きな違いは、園芸作業を指導する「セラピスト」がいることです。
園芸セラピストは、支援する高齢者の方(患者さん、クライアントさん)ごとに、
(1)計画
(2)準備
(3)栽培
(4)収穫(加工)
というプログラムを作成し、指導します。
アメリカでは70年代初めに、医学、心理学、植物学、農園学、林業などさまざまな分野の専門家の協力によって、園芸療法協会が設立されました。70年代後半にはイギリス園芸療法協会も設立され、両協会によって園芸セラピストの資格認定が行なわれています。
欧米では園芸セラピスト(Horticultural Therapist)は社会的に職業として認知されており、高齢者の介護施設や病院、リハビリテーションセンター、刑務所、少年院などでセラピストとして活躍しています。
また、フリーランスとして各施設や個人と契約するケースもあります。
日本では、日本園芸療法研修会や日本園芸療法士協会、日本園芸療法普及協会などが園芸セラピストの養成を行なっています。作業療法士や理学療法士ほどではないにせよ、園芸セラピストの認知度は確実にあがってきているようです。