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事例3 福祉用具、住宅改修いくら必要なの?(2/2)

行政の助成金も利用

 自宅で車いすを使って生活をしてみると、築35年の自宅は段差が多く、車いすがとても使いにくいことがわかりました。トイレや浴室への移動も段差が何箇所もあり清恵さんの手助けが必要です。
 また、トイレや浴室に手すりがあれば、清恵さんの負担もだいぶ軽くなりそうです。特にお風呂場の脱衣所は、冬はとても寒く、脳梗塞で倒れた治さんにとって「また何かあったらどうしよう...」と心配の種です。
 このような問題を解決するために、思い切って自宅のリフォームをすることにしました。

 公的介護保険のパンフレットによると、「住宅改修費」も「福祉用具購入」と同様に、公的介護保険の対象であることがわかりました。これを利用すると、住宅一つの家屋につき利用限度額20万円までの住宅改修を1割(※1)の自己負担でできます。

 また、これとは別に市区町村でも「住宅改修給付制度(助成金)」を実施していました。
 ケアマネジャーさんに相談すると、両方とも事前申請制度ということで申請したところ、改修が必要と認められ決定通知書が送られてきました。

 施工業者は、高齢者向けの住宅改修に実績があるところを選び、公的介護保険の「住宅改修費支給」と、行政が実施する「住宅改修給付制度(助成金)」、そして自費を組み合わせました。全額で134万円かかりましたが、自己負担額は78万1,000円でした。

▼表は左右にスクロールできます

費用 公的介護保険 助成金 自費(※2)
手すりの取り付け 80,000 180,000 20,000
段差の解消 120,000
浴槽 980,000 379,000 601,000
脱衣所 160,000 160,000
合計 (自己負担額)781,000

※1一定以上の所得がある第1号被保険者(65歳以上)は2割または3割負担となります。
2割または3割負担となる判定基準については、2割・3割負担判定チャートをご確認ください。

※2自費は自己負担1割の場合の金額です。

 福祉用具や住宅改修のおかげもあり、自分ひとりでできることが増えてきました。
 現在、治さんは、自分でできることをさらに増やすことを目標に、体力を付け、腕の筋力を付けようと日々リハビリに張り切っています。

ワンポイント

 福祉用具のレンタルには多くの業者が参入し、業者によってシステムも金額も異なります。
 業者を選ぶときは、福祉用具の品揃えや専門知識だけでなく、衛生管理・点検サービス、また身体の状態が変わったときにすぐに調整してくれるなど、日常のサービス体制もチェックしましょう。

※3公的介護保険制度等に関する記載は2019年12月現在の制度に基づくものです。

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