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事例5 もしやだまされているのでは?お金の管理が不安(1/2)

 吉川チエさんは一人暮らし。姪の利江さんが訪ねるたびに、新しい布団や大量の健康器具や健康食品などが増えています。しかし、チエさんはだまされたのではなく欲しいから買ったと言います。

吉川チエさんの家庭状況

吉川チエさんの場合

プロフィール

年齢 77歳
要介護度 要介護1
介護場所 自宅
家族 【別居】
増井スサさん(姉)82歳
利江さん(姪)45歳

経済状況

月収 約21万円
(遺族年金+国民年金約11万円、家賃収入約10万円)
預貯金 2,000万円
資産 自宅兼貸家(土地・建物)
時価3,500万円

※登場人物はすべて仮名です。

本当に必要なの?
高級布団や健康食品

 子どものいない吉川チエさんは、夫の死後はひとりで暮らし10年が経ちます。足が少し不自由なため、買い物は自宅まで運んでくれるサービスやテレビショッピングの産地直送便などを頻繁に利用してきました。
 千葉市に住むチエさんには、茨城県に住んでいる姉のスサさんがいます。
 スサさんは車いすの生活で、簡単には行き来ができないので、代わりにスサさんと同居する姪の利江さんがときどきチエさんを訪ねてくれます。

 最近、利江さんが訪ねるたびに、新しい布団や大量の健康食品などが増えています。
 「叔母さん、本当に必要なの?」と聞くと、「欲しかったの。大丈夫、いつも来る人で真面目ないい人なのよ」と言います。先日は、テーブルの上に、自宅の外装塗り替え費用として400万円の見積書が置いてありました。さしあたって必要とはどうしても思えません。チエさんを説得し、業者と話し合い、塗り替えは延期することにしました。

 利江さんも母親を介護しながら、茨城県から通ってきますので、それほどたびたび来ることができません。チエさんに施設に入ることをすすめても、どうしても自宅から離れたくないと言います。かといってこのままではお金の管理にも不安が残ります。
 いろいろな物を買う理由を聞くと、「品物が欲しいというより、親切にしてくれるのがうれしい。買い物に行ってくれたり、役所に書類を届けてくれたり助かっている」と言います。

 利江さんは近くの地域包括支援センターを訪ねて相談し、叔母と話し合い、公的介護保険の認定を受けたところ要介護1でした。ケアプランはできるだけ人と接することができるように作成してもらいました。

吉川チエさんのケアプラン
訪問介護 月8回
通所介護
(デイサービス)
月12回
短期入所生活介護 月2日
124,086円
(自己負担額12,411円)

 今まで、足が悪いために表に出ることがおっくうで、訪ねてくれる人たちとだけかかわってきましたが、週2回来るヘルパーさんと話すようになり、また週3回のデイサービスでも気の合う友だちができました。
 外出の機会が増え、訪問販売を利用することがほとんどなくなりました。

※1表の自己負担額は1割負担の場合。

※2一定以上の所得がある第1号被保険者(65歳以上)は2割または3割負担となります。
2割または3割負担となる判定基準については、2割・3割負担判定チャートをご確認ください。

※3ケアプランの金額は各サービスの基本料金に介護職員処遇改善加算(加算Ⅰ)、介護職員等特定処遇改善加算(加算Ⅱ)、地域区分(3級地)を算定しています。

※4公的介護保険制度等に関する記載は2021年4月現在の制度に基づくものです。

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