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色弱の人の見え方

NPO法人カラーユニバーサル
デザイン機構(CUDO)
公開日:2016年1月

 人間の目には赤、緑、青の色を感じる細胞さいぼうがあり、この働きによってあらゆる色を見分けています。この色を感じる細胞がうまく働かない人は、色を見分けることが難しくなります。これを「色弱しきじゃく」と呼んでいます。日本人で色弱の人は、男性で20人に1人、女性で500人に1人いるといわれています。

色弱の人の見え方を
体けんしてみよう

 色弱では、多くの人に比べてちがう色に見えていたり、赤色と緑色、黄色と黄緑色など、きまった色の見分けがつきにくくなります。赤色を感じる細胞がうまく働かないことをピー型色弱、緑色を感じる細胞がうまく働かないことをディー型色弱とよんでいます。

 ふだんの生活では、色で何かがわかったり、色を見て意味を考えたりすることは良くあることです。よくにた形であっても、色を見分けることができれば、何かわかりますし、色が付いていれば、より注意して見ることができるので、意味がわかりやすくなります。

 それが色弱の人にとって見分けることが難しい色だった時には、何かわからなかったり、注意できずに見落としているということがあります。
 下の例の写真を見て、どのように見えているのか体けんしてみましょう。

それが何か見分けることがむずかしい例

 多くの人に比べて色が違って見えるので何色かわかりにくくなります。形が同じで、色名が書いてないので他に見分ける方法がありません。

多くの人の見え方

サインペン

 色の違う6色のサインペンがあります。

P型の人の見え方

サインペン

 同じ色のサインペンが2本ずつあるように見えます。

D型の人の見え方

サインペン

 同じ色のサインペンが2本ずつあるように見えます。

色の差がなくなり、見にくい例

 多くの人にとって目立つ組み合わせでも、色の差がほとんどなくなり、字が読みにくくなることがあります。

多くの人の見え方

危険です!

 注意してもらおうと、目立つように緑に赤の文字にしました。

P型の人の見え方

危険です!

 色が違って見え、背景と文字の差がほとんどなくなって、読みにくくなっています。

D型の人の見え方

危険です!

 色が違って見え、背景と文字の差がほとんどなくなって、読みにくくなっています。

カラーユニバーサルデザインの例

 色弱の人にとってどう見えるかを考え、あらゆる人にとって、わかりやすく見やすい色や形を工夫して使うことを「カラーユニバーサルデザイン」といいます。
 下の例の写真を見て、どういう工夫をしているのか確認しましょう。

文字で意味がわかる例

 カラーサインペンでも、「あか」「みどり」「ちゃいろ」の文字があるので、色以外でも見分けることができます。

多くの人の見え方

サインペン

D型の人の見え方

サインペン

形で意味がわかる例

 人の形が書いてあるので、色で意味がわからなくても、形で意味がわかるようになっています。

多くの人の見え方

歩行者信号機

 歩行者信号機です。

P型の人の見え方

歩行者信号機

 色が違って見えても、人の形がはっきりわかるので、迷うことはありません。

D型の人の見え方

歩行者信号機

 色が違って見えても、人の形がはっきりわかるので、迷うことはありません。

より見やすい工夫例

 色弱の人にも見分けやすい色を選び、模様をつける、境を線で囲む、数字を書き込むなど、色以外でも見分けることができるような工夫をしています。

多くの人の見え方

棒グラフ

 量と割合を示す棒グラフです。

P型の人の見え方

棒グラフ

 色が違って見えても、模様や、数字でわかるようにしています。

D型の人の見え方

棒グラフ

 色が違って見えても、模様や、数字でわかるようにしています。

ここも一緒にみてみよう!

 大人向けのコンテンツです。
 さらに詳しい内容で色弱の人の見え方を学ぶことができます。

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