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認知症ケアのリスクマネジメント

第5回 BPSD(周辺症状)悪化を「事故」に結びつけないために

◇ポイント2 「徘徊」に際しての付き添い方法

公開日:2017年3月18日

 本人が外に出ていこうとしたら、「そこまで一緒に参りましょう」などと言って同行します。その際、かける声や表情などをできる限り柔らかくし、本人の拒否心が生じないように配慮します。「同行を拒否」する場合は、少し後方を歩き、本人が車道に飛び出しても手を差し伸べられる距離を保ちます。同行に際しては、事業所と連絡をとるための携帯電話、水分補給用のペットボトル、財布(本人が疲れたとき喫茶店などで休むための費用)を持っていきます。また、スマホなどの地図で、現在地などが確認できるようにしておくともっといいでしょう。
 道すがら、「こちらが近道ですよ」とか「あのお店に寄りたいので、つき合ってくれませんか」などと話しながら、そのまま事業所・施設などに戻ってこられるような安全なルートを選択します。どのような環境の道を選べば、本人の気持ちが落ち着くのかは、人それぞれです。ですから普段本人と一緒に散歩をする際、当人の心理状況がどのように変化するのか、よくチェックしておくことが大切です。
 もし万一、本人の「外出」に気づかなかったり、同行している間に見失ったりした場合は、速やかに行政や警察に通報しましょう。また地域で徘徊SOSネットワークなどが整っている場合は、関係機関にも捜索をお願いするのも一つの方法です(徘徊SOSネットワークについては次回取り上げます)。
 本人の位置を示すGPSなどを所持してもらう方法もありますが、当人が気づいた場合に捨ててしまう可能性もあります。それを避けるために、例えば、「お守り」などの中に小型GPS発信機などを入れて携帯させるのもいいかもしれません。

 第5回 BPSD(周辺症状)悪化を「事故」に結びつけないために

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