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Q3.ある日「お財布が盗まれた」と言いはじめたおばあちゃん

ある日おばあちゃんが「わたしのお財布さいふが見つからない。おかあさんが盗んだ」などと、
とんでもないことを言いはじめました。おかあさんもわたしたちもびっくり。

おとしよりはこう感じるよ

おかあさんの味方について
おばあちゃんのまちがいを言う

本当にそれでいいのかな?

 おばあちゃんは何を言っても自分が正しいと思い込んでいますから、説明しても聞こうとしません。かえって家族がみんなで自分をいじめているとかんちがいしてしまいます。

おばあちゃんといっしょに
お財布をさがす

いいぞ、その調子!

 自分の言っていることが信じてもらえたと安心します。認知症のおばあちゃんに接する時に大切なことは、ものごとの「正しい」「まちがっている」ではなく、安心してもらうことなのです。

いくらなんでもひどすぎるので
きらいになる

本当にそれでいいのかな?

 たしかにおばあちゃんはまちがっています。でも病気なのです。病気の人に「病気になった方が悪い」とは言えませんね。一番苦しい思いをしているのは、おばあちゃんなのです。

こんなふうにしてあげよう

 「認知症」になると、実際にはおこっていないことを事実だと思い込んでしまいます。

 よくおこるのが、「ものを盗まれた」と思い込むことで、自分がしまい忘れたお財布や大事なものを、一番近くにいる人に「盗まれた」と思ってしまいます。このようなときは「おばあちゃんがこんなことを言うのは病気のせいなんだ」と知ってあげてください。そのうえで「いっしょにさがすね」と言って、みんなでお財布をさがしてあげましょう。

二つの年齢ねんれいをもっている!?

 外からみるとわかりませんが、「認知症」の人は、周りの動きや声が早く感じられ、身体がぐらぐられてしまうような体験をしているといいます。家族の話し声や、生活の雑音ざつおん、色や模様もよう、まわりにあるありふれたものが、自分におそいかかるように感じられることもあり、それから何とかにげようと、けんめいにたたかっているのです。

 また、「認知症」の人は実際の年齢ねんれいではなく、自分が思い込んだ年齢で暮らしている人もいます。たとえば80歳の人が自分は12歳だと本気で信じて、子ども時代にもどって生活している人もいます。

 最近おきていることは記憶きおくにのこらず、本人にとって大事な記憶をつなぎあわせて自分の世界を保とうとしているのです。

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