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2.不思議な「手」の力

 「手当て」という言葉があるように、患部に手を当てていたら痛みがやわらいだ経験をもっている人は多いと思います。これほど劇的ではなくとも、不安な気持ちのときに手を握ってもらったり、背中をさすってもらうと安心できたりします。
 これは思い込みの類ではなく、「手」には実際、そういう力があるようです。タクティールはそれを上手に利用したセラピーです。

 タクティールケアは均一に、柔らかく、ゆっくりとしたタッチで皮膚に触れることで、皮膚の接触受容体に信号を送ります。その信号を受けた脳下垂体からは、「オキシトシン」というホルモンが分泌されます。
 母乳を押し出す働きを助けることで知られる「オキシトシン」には、相手を信用させたり、共感させる力がある、と言われています。

 つまり、安心感や信頼感を高めてくれるのです。タクティールケアには、オキシトシン分泌を促進し、リラックスさせる効果があるのです。

タクティールケアの効果

  • 孤独感やストレスが緩和される
  • 血液循環が良くなり、ストレスの緩和、筋肉緊張の緩和が促進される
  • 手の温かみを感じて気持ちが良くなる
  • 緊張感がほぐれ、相互に信頼感が生まれることで、コミュニケーションが生まれる
  • コミュニケーションのなかで、精神的な苦痛を解消する機会をもつことができる
  • 攻撃性が減少する
  • 胃腸機能が活性化する
  • 安眠効果がある

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