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介護現場の防犯・防災にかかるリスクマネジメント

第2回 まずは各事業所・施設の特性からリスクを把握する

◇ポイント1 当事者意識をすり込むための習慣を

公開日:2017年3月18日

 介護現場が災害や犯罪の被害に見舞われるケースは、他の事故等に比べると決して多くはないため、どうしても他人事となりがちです。その点で、組織の隅々まで当事者意識をもたせることが、リスクマネジメントを進める大前提となります。ただし、随時の研修等だけで当事者意識を高めるのは、難しいのが現実です。
 これが、「ヒヤリハット」などの個人体験が多い事象であれば、各自の体験とすり合わせることで、当事者意識につながりやすくなります。例えば、目の前で利用者が転倒しそうになったなどの経験は多くの現場スタッフが共有しているので、研修等での注意喚起も各自の胸に納まりやすいわけです。
 しかし、すり合わせる個人体験が乏しい事象では、そうはいきません。個人体験に代わる意識共有の土台が必要で、そのためには、防災・防犯のリスクマネジメントを「組織の文化」としてすり込むことが求められます。
 カギとなるのは、決まった習慣を日々繰り返すことです。例えば、毎日の朝礼時に、「介護現場で起こった災害や犯罪」にかかるニュースなどを定番トピックとして紹介します。新たなニュースがなければ、数日同じ話題を繰り返すのでも構いません。同時に、スタッフルームの目につく場所に「防災・防犯」にかかる専用の掲示板を設け、そこに注意喚起の標語を貼り出します。「毎日見聞きする環境」によって潜在意識に訴えるわけです。
 このように意識共有の土台ができれば、災害・犯罪被害を防ぐためのリスク分析も、当事者意識をもって手掛けていくことが可能です。

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