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高齢者の関節リウマチ(概要)

関節リウマチの概要

 関節リウマチとは、関節内にある滑膜(かつまく)という裏打ちの膜組織で炎症を生じる滑膜炎が主体の病態と考えられており、慢性または進行性の自己免疫疾患です。自己免疫疾患とは、免疫系が自分の正常な細胞や組織に対してまで、過剰に反応し攻撃を加えてしまうことで症状を来す疾患です。この様に自己免疫疾患と考えられている関節リウマチは、滑膜炎が全身の可動関節において多発性に持続的に生じ関節破壊を来し、日常生活の活動制限となる身体機能障害に至る予後の悪い疾患です。
 関節リウマチは全世界に約0.7%の発症率ですが、本邦では0.3~0.5%程度といわれおり、男性に比べ女性が約3倍多いです。年齢では40~60歳代に発症のピークがあり、加齢と共に増加します。
 原因についてはいまだに不明なので、予防法などはありません。しかし、今の所、原因として遺伝的要素・環境的要素・微生物の感染・免疫の異常など、いくつかの要素が関係しているのではと考えられています。
 病態のメカニズムはどのようなものなのでしょうか。病態の中心は関節内にある滑膜です。この滑膜の細胞層が肥大し増殖することによって、滑膜が肥厚し、炎症性の滑膜組織が軟骨まで浸潤し、パンヌスといわれる肉芽組織を形成します。この組織は軟骨から骨組織自体へ、そして関節辺縁部から骨組織へ浸潤し、関節破壊を来します。またさらにその関節破壊は軟骨や骨組織に加え、靱帯や腱にも及びます。この様な組織破壊には、主に滑膜組織から産生される蛋白分解酵素が関与しています。この蛋白分解酵素によってコラーゲンやプロテオグリカンなどの軟骨の成分が破壊され、軟骨破壊に至ります。この蛋白分解酵素の産生には炎症をもたらすIL-1やTNFαなどの炎症性サイトカインというものが関与しています。この炎症性サイトカインは、主に滑膜組織中に存在するマクロファージという細胞により産生されます。また炎症性サイトカインは滑膜の増殖の主役ともいわれています。このように、炎症性サイトカインが関節リウマチの病態で鍵となっている分子なのです。

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