2.どうしてフレイルになるの?
(東京大学医学部附属病院 老年病科教授)
何もしなければ、下のような変化が知らず知らずに起きてきます。それもいくつも重なって。
やがて転倒しやすくなったり、認知症のきざしが出てきたり、さまざまな症状が現れて、体力も気力も弱ってしまうのがフレイルへの道のりです。
身体的にも精神的にも、また社会とのつながりも弱まり、下の3つのフレイルに陥ってしまうのです。
=
病気やストレスへの抵抗力がなくなり、
自立して元気に過ごす生活機能が低下してきます。
身体的なフレイル
年とともに筋肉が減り、食べる量も減って、サルコペニア(筋肉減少症)や転倒のリスクが高まります。
精神的なフレイル
意欲や気力が低下して、何をするのも面倒に。老人性のうつや認知症になるリスクが高まります。
社会的なフレイル
外出する回数も減ってきて、閉じこもりがちに。その結果、人との交流がなくなり、孤立しがちになります。
多くの場合、始まりは人付き合いが減る「社会的フレイル」。
外に出なくなるので気分も沈んで「精神的なフレイル」になり、ますます動かなくなるので、足腰も弱くなって「身体的なフレイル」に陥ります。
どうしてフレイルになるの?
「見直そう!病気や薬との付き合い方」
©社会保険出版社(無断転載を禁ず)
よくわかるフレイル・サルコペニア予防シリーズ 記事一覧
介護予防と健康維持
コンテンツ一覧
<明治安田健康開発財団提供>