施設で家庭で――あんな工夫こんなアイデア
施設では大勢の人が一緒に暮らしますので、ニオイ対策が必要になります。また、家庭においても家族のなかにはニオイに敏感な人もいます。どのような工夫ができるのでしょうか。
頭は洗髪がいちばん
頭のニオイ防止には髪を洗うことがいちばんです。でも髪を洗うことが嫌いな人、またどうしても洗えない場合は、蒸しタオルでヘアパックした後、水のいらないドライシャンプーで地肌を拭くようにします。
口臭予防
できるだけ食後は歯磨きをするようにします。たとえ歯がない人でも、食べカスが残っていては口臭の元。歯茎を拭きうがいをします。舌苔が目立つようなら、舌ブラシでこすってきれいにしましょう。
また、片麻痺の方は麻痺がある側に食べカスが残りがち。それが雑菌の巣になり、口臭の元になります。うがいをして口を漱ぐ他、それができない場合は、スポンジブラシなどを利用した口腔ケアが重要です。自己流にやるより、言語聴覚士や歯科医、嚥下の専門の耳鼻咽喉科医の指導を受けるのが望ましいです。
唾液の減少も、口腔内の細菌の増加とニオイの原因になるので、キシリトールなどを含む洗口液や口腔ジェルも有効です。
このほか、胃液の逆流も口臭の原因になります。胸やけがあれば、可能性が高いですが、無くても逆流していることは、有りうるので消化器科や耳鼻咽喉科で診てもらいましょう。
陰部は弱酸性で洗う
清浄機能付便座があれば排泄の後陰部を洗います。
尿のニオイの元はアンモニア。アンモニアはアルカリ性ですから、酸性のものを使って中和させることがポイントです。陰部を洗うときは弱酸性の石鹸を使い、弱酸性の清拭剤を用いるといいでしょう。清拭剤はタオルに直接とるものと、お湯にとかす希釈タイプがあります。
足は防臭・脱臭効果の
あるもので足浴する
足のニオイはイソ吉草酸なので、洗面器いっぱいのお湯に対し、重曹大さじ1杯入れ約10分間つけておくとニオイは減少します。足爪の垢も悪臭の原因となるので、爪のお手入れは大切です。
体臭を抑える入浴素材を使う
特別な入浴剤を用いなくても、身近にある自然素材を湯船に入れることで体臭を抑える効果があります。乾燥よもぎをネットなどに入れ、よもぎ湯とするなどを試してみてはいかがでしょう。