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身体介護の基礎

Q6
お年寄りとの接し方は?

 まず大事なことは、お年寄りを尊重することです。お年寄りは動作がゆるやかになりがちですが、見ていられないからといって手助けすると、自尊心を失い、自分でしようという意欲を失わせてしまうことがあります。

 お年寄りを否定したり、急がせたりするような言葉は禁物です。急がせると自尊心を傷つけるばかりではなく事故にもつながりかねません。ゆとりを持って、本人のペースに合わせるようにします。

Q7
寝たきりにならないように過ごすためには?

 本人に残っている力を大切にし、自分でできることは自分でしてもらいましょう。
 手助けをしすぎず、かといって放置するのではなく、本人が安全に過ごせるよう見守りや声かけを心がけましょう。

 食事と排せつは自立の基本ですので、最後まで自分でできるようにしたいものです。ずっと寝ていると筋肉も落ち、意欲もなくなってきてしまいます。体も心も使わないと体力が低下し、好奇心がなくなってきてしまいます。お年寄りが家に閉じこもらないように、楽しく外出できるようにすることも大切なことです。

 趣味や役割を持つことも大切です。家事などもお年寄りだからと遠慮しないで、できることは手伝ってもらいましょう。

Q8
マヒのある人の着替え方は? また、着やすい服とは?

 基本的には伸縮しやすい素材で脱ぎ着が楽なものが良いでしょう。上は襟ぐりが楽なものか前開き、下はウエストの楽なズボンがいいでしょう。

 ボタンが付いた服の場合は扱いやすい大きめのボタンに付け替え、ボタンホールも少し大きめにします。ボタンの代わりにマジックテープを付けても楽に脱ぎ着ができます。ズボンのウエストのゴムは少し緩めのほうが、トイレでの上げ下げが楽にできます。

 また、ズボンのすそは広がっているものより、すぼまっている物のほうが踏んだり引っ掛かったりしません。腕にマヒがある人が服を着る時は、マヒがあるほうの腕からそでを通します。服を脱ぐ時は、マヒがないほうの腕からそでを抜きます。

 寝たきりの人には、ボタンやファスナーが体に当たらないような衣類を選び、縫い目が背中に当たるようなものも避けます。寝たきりの人はちょっとしたシーツのしわも床ずれの原因になりますので、衣類もシーツもしわになりにくい素材の物を選びたいものです。

Q9
トイレが近い人が安心して外出するためには?

 尿漏れパッドや吸水パッドがついた漏れにくい下着が市販されていますので利用してみてはいかがでしょう。最近は、尿漏れパッドにも薄くて、外見では目立たない物が数多く出回っています。

 頻尿や尿漏れには原因がいくつかありますので、気になるようでしたら一度受診しましょう。

Q10
部屋の中での転倒防止策は?

 まず家の中の段差をなくす工夫をします。手すりはお年寄りの部屋や廊下、階段、トイレ、浴室、脱衣所や玄関など段差のあるところ、立ち座りをするところには付けたほうが安心です。照明の明るさにも配慮し、点灯スイッチは手が届きやすいところに付けます。

 お年寄りは、夜トイレに行くことが多いので、ベッドまわりやトイレの近くには常夜灯や、触るだけで照明がつけられるタッチセンサーを付けておくと便利です。ベッドはお年寄りが座って足がつき、立ち上がりやすい高さのものを選びます。

 マットには滑り止めをつけたり、電気コードは壁に寄せて固定するなど生活の場の整理整とんを心掛け、新聞や雑誌など床に余分なものはおかないようにします。

生活を広げるための住宅改修


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