MY介護の広場トップ >  一般のみなさま >  実践したいケア >  介護Q&A(よくわかる介護質問箱) >  【認知症のお年寄りの介護】徘徊編

徘徊編

Q46
徘徊とは何ですか?

 徘徊とは「目的もなくウロウロ歩き回る」状態を言います。しかし認知症のお年寄りにとって目的がないわけではなく、次のような理由があるといわれています。

  • 外出した後、道がわからなくなり、迷っている
  • 目的をもって外出したが、歩いているうちに何をしようとしていたのか忘れてしまった状態で、歩き続けている
  • 場所に対する認識が低下し、「ここは自分がいる場所ではない」などの不安感から、安全な場所を探して歩いている
  • 過去の記憶に戻り、「職場に行く」「自分の家(昔住んでいた家)に行く」などの目的で外出している
  • 同じ行動をしたいという衝動から、特定のルートを繰り返し歩いている

 など

 外出時に危険な様子があったり、家に戻ってこれず行方不明になる場合は、医師やケアマネジャーなどに相談しましょう。

Q47
徘徊するお年寄りのための室内の安全対策は?

 どこでも歩き回るお年寄りにとって何より怖いのは、転んでけがをし、寝たきりになること。寝たきりになると、認知症の症状はますます進行し、介護もより大変になります。

 そこでまず、転んで骨折などのけがをしないように、敷居は高くないか、階段や廊下は滑りやすくないか、敷物は足に引っ掛からないかなど、チェックしてみてください。

 また、もし転びそうになったときに、家具の角に体がぶつかることはないかも要チェック。照明の明るさも点検してください。階段の下や脱衣場の隅など死角になる部分もなるべく明るくした方が安全です。

 屋外に出ようとしたときなどセンサーによって感知し、家族や隣人に通報してくれる徘徊感知機器なども利用しましょう。

 徘徊感知機器には、赤外線センサー部分を玄関などに設置し、認知症の人が屋外に出た場合に警報がなる仕組みの物や、カード型やコイン型の端末部分(子機)を身に付けた認知症の人が、本体から設定した距離以上に離れると自動的に警告音を発するタイプ等があります。徘徊感知機器は福祉用具レンタルの対象になっています。
 連絡先や登録ナンバー等が記載された見守りのためのキーホルダーを配布している自治体もあるようですので、確認してみるといいでしょう。

Q48
場所の認識ができない人への予防策は?

 万一、お年寄りが行方不明になったときのために、お年寄りの服に住所、電話番号、氏名、緊急連絡先を書いておくと安心です。ただし、あまり目立つところに書くと、お年寄りのプライドを傷つけますので、注意してください。

 ポケットなどに「何かあったら連絡してください」とメモをした家族の名刺を入れておくのもいいでしょう。また、近所の人や近くの交番に前もって事情を話しておくと、万一、お年寄りがひとりで出歩いていても連絡していただけるのではないでしょうか。

 とかく、こういうことは近所には隠しがちですが、オープンにしておいたほうが、何かあったときに協力を得られます。


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