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重度の介護サービス利用者が増える中でのリスクマネジメント

第2回 重度の介護サービス利用者対応におけるリスク管理の基本

◇ポイント3 情報把握の方法を見直し現場で活かす工夫

公開日:2017年3月18日

 利用者の状態像を立体的にとらえるためには、インテーク(初回面接)からアセスメント(調査・評価)にかけて以下の流れを業務として確立したいものです。
 ①まず、既往歴を漏らさず把握します。(図参照)すでに治癒に至った疾患でも「再発リスク」や「背景にある他の疾患」にまで目を配ります。
 ②①の治療にかかる通院履歴はもちろん、その後の転院(たとえば脳梗塞後に回復期リハビリテーション病棟に移行したなど)の状況、服薬状況などを記します。特別な医療管理がほどこされている場合は、それもチェックします。また、特定の疾患から他の合併症などが生じたら、その関連を矢印で示しておきます。
 ③アセスメントシート内に「人体図」のフォーマットを備え、①②を転記します(図参照)。これを行なうことで「その人の状態像」を立体的に把握する視点を築くことになります。
 ④それぞれの疾病・障害にかかるリスクと留意点をまとめます。①②の記入から導き出される流れをまとめるとともに、③の中にも転記するのがより良い方法でしょう。③における立体的な視点に反映させていくことで、「ここにはこんなリスクもあるのではないか」という点に気づくことがあります。こうした新たな気づきなどは赤字や吹き出しで記しておき、医療・看護職に確認します。これにより、情報の精度を底上げすることが可能になります。

 さて、こうしたアセスメント情報を正確に活用していくためには、医療・看護との連携をしっかり図ることが欠かせません。次回は、情報収集・共有を進めるうえで連携の質をいかに高めていくかを考えてみましょう。

第2回 重度の介護サービス利用者対応におけるリスク管理の基本

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