5.補聴器を快適に活用するために
まずは少しずつ慣れていきましょう
無理をせずに、例えば1日に1時間くらいずつ使ってみて、使う時間や場面を少しずつ増やして行くのが良いでしょう。リモコンが付属されている場合は、積極的に操作してみて自分が心地良い設定を知るようにしましょう。
ただし、補聴器は一度の調整で完璧に合うことは、あまりない機器だということを、よくよく知っておいてください。
仕事や日常生活で使ってみると、
- うるさい
- 必要な音が聞こえない
- 不快な音がする
などなど、さまざまな問題が出てくるものです。
そんな時は、購入前に行なったのと同様に、まずは補聴器を使ってみての聞こえの優先順位に関する「頭の整理」をした上で、一切遠慮すること無く、再調整を依頼してください。
再調整をしましょう
この再調整を面倒臭がったり、いい加減な対応しかしてくれないようなら、その医院と補聴器屋さんは良心的とは言えません。
なぜなら、補聴器は、実生活で使いながら、その人の聞こえに最適になるように合わせて行くものだからです。
購入前から、その前提でいることが大切です。この再調整を何回か繰り返せば、ほとんどの人が、補聴器を快適に活用できるようになります。
補聴器使用時の重要な点について
実は、ここからが最も重要な点なのですが、補聴器を使用し始めると「補聴器を着けているのだから聞こえるだろう」と決めつけて雑な話し方をしてくる人や、逆に「この人、耳が悪いんだ」と思って、やたらと大声で話しかけてくる人などが周囲に多くなります。
補聴器は若いころの聞こえに戻してくれる機器ではありませんので、そんな話し方をされたら、かえって不快感が増してしまう場合もあります。
より快適に使用するためには、「高齢者、補聴器を使っている人に伝わりやすい話し方」を、ご家族や周囲の人に知ってもらう、身に着けてもらうことが、とても大切です。
これについては、以下のサイトを参考にしていただくのも良いと思います。
「想いやりトーク」では、声を模擬難聴変換して聞くことができ、話すスピードや子音の発音の仕方を判定してくれます。
さらに、加齢性難聴の方に伝わりやすい話し方をトレーニングしたプロのナレーターによる理想の話し方(お手本)を聞きながら、想いやりのある話し方を練習することができます。
ほかの「補聴器を購入する前に!知っておきたい基礎知識」のページを見る
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<明治安田健康開発財団提供>