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6.公的な支援制度について

 一般的に補聴器に医療保険は適用されませんが(一部控除されるものもあります)、身体障害者福祉法によって、法律に該当する聴力障害をお持ちの方は、補装具費の支給を初めとする、公的支援を受けられる場合があります。

「身体障害者福祉法」による
補装具費の支給

 補装具費の支給を受けるには、身体障害者福祉法に定められた障害程度(表参照)に該当し、身体障害者手帳の交付を受ける必要があります。
 費用については、原則として、補装具の購入に要する費用の額の1割を負担します。ただし、本人またはご家族のうち市町村民税所得割の最多納税者の納税額が46万円以上の場合は、補装具費支給の対象にはなりません。

※補聴器の種類(名称)、型式、基本構造等により、補聴器の購入に要する費用の額の上限額としての基準額が定められています。

身体障害者障害程度等級表

2級 両耳の聴力レベルがそれぞれ100dB以上のもの(両耳全ろう)
3級 両耳の聴力レベルが90dB以上のもの
(耳介に接しなければ大声語を理解し得ないもの)
4級
  1. 両耳の聴力レベルがそれぞれ80dB以上のもの
    (耳介に接しなければ話声語を理解し得ないもの)
  2. 両耳による普通話声の最良の語音明瞭度が50%以下のもの
6級
  1. 両耳の聴力レベルが70dB以上のもの
    (40cm以上の距離で発声された会話語を理解し得ないもの)
  2. 一側耳の聴力レベルが90dB以上、他側耳の聴力レベルが50dB以上のもの
厚生労働省 身体障害者障害程度等級表
(身体障害者福祉法施行規則別表第5号)より抜粋

自治体による支援

 一般的な公的支援とは別に、自治体独自で支援を行なっている場合があります。

 身体障害者手帳の交付を受けていない、もしくは等級が低い場合でも支援を受けられたり、障害者総合支援法対応補聴器以外の普及型の補聴器を購入した場合にも何らかの支援を受けられるケースもあります。

 購入費用の補助は無くても、補聴器用の電池を支給してくれる場合などもありますので、まずは、とにかく、現住所の市区町村の福祉課窓口に問い合わせてみましょう!

補装具費支給までの流れ

 ここでは、代理受領方式を例に支給までの流れを確認しましょう。

 代理受領方式とは、利用者が補装具費用の自己負担分のみを支払う方式です。
 利用者が補装具費用の全額を支払った後に市区町村役所から還付を受ける償還払い方式もあります。

 具体的な手続きについてはお住まいの市区町村役所にお問い合わせください。

※地域によって異なる場合があります

Step1 申請

Step1 申請

 市区町村役所の障がい福祉担当窓口に補装具費支給についての申請をします。

Step2 判定

Step2 判定

来所判定:
障害者更生相談所へ行き判定を受けます。

文書判定:
提出した意見書(有資格医師が記入したもの)・見積書をもとに、障害者更生相談所で判定を行ないます。

※修理等、判定が不要の場合もあります。

Step3 支給決定

Step3 支給決定

 利用者宛てに役所から補装具費支給決定通知書が届きます。
 事業者には補装具費支給券が送られます。

Step4 契約

Step4 契約

 利用者は、役所から補装具費の支給決定を受けた後、補装具業者と補装具の購入等について契約を結びます。
 完成した補装具は、意見書を作成した医師または障害者更生相談所が確認(適合判定)します(省略する場合もあります)。

Step5 補装具の受領・支払い

Step5 補装具の受領・支払い

 補装具を受取り、支給券に受領した旨を記入します。
 利用者負担額を事業者に支払います。

購入した補聴器の修理について

 身体障害者福祉法で購入した補聴器は、修理が必要になった場合も同様の手続きで補聴器の修理に要する費用の支給を受けることができます。

※自費で購入された方は、対象外となります。

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