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体験レポート 認知症カフェに行ってきました!

体験レポート① 
山野ビューティカフェ

「山野ビューティカフェの外観」の画像

 最寄りの駅から徒歩5分。新宿にほど近い高層ビルの地下1階で2ヵ月に1回開催されている「山野ビューティカフェ」。
 渋谷区の認知症支援事業に登録される「オレンジカフェ」です。

 運営するのは山野美容専門学校「美齢クラブ」の学生さんたち。学校と地域の交流を目的に、今回で7回目を迎えました。

「「美齢クラブ」の学生さんと利用者さんとの交流の様子」の画像

 夏の開催ということから、全員が浴衣でお出迎え。
 プログラムは「爪のネイル」「ハンドマッサージ」「ヘアセット・ポイントメーク」と、まさに美容学校ならではの楽しい企画。
 若さあふれる生徒さんたちが楽しそうで、会場に足を踏み入れるだけでワクワクします。

「「美齢クラブ」の学生さんと親子の利用者さんとの交流の様子」の画像

 今日の参加者は20名ほど。10代~80代まで幅広い年齢層が、それぞれのコーナーで楽しそうに過ごしています。

 このカフェを知ったきっかけは、
「代々木駅にある掲示板を見て参加した」「友だちに誘われて」など。

 8割以上が今日はじめての参加で、そのうち、9割が
「認知症カフェがどういうものか知らなかった」と言います。

「「美齢クラブ」の学生さんが利用者さんにハンドマッサージを行なっている様子」の画像

 80代の方に感想を伺うと、
「やっぱり綺麗になると嬉しいですね。元気になるエネルギーをもらいました。来てよかった」
「ほら、この爪見て!帰りに友達の家に見せに寄ります」
と笑顔がはじけます。

「会費」の画像

 会費は、今日のお菓子と飲み物付きでひとり100円。

「ネイルのサンプル」の画像

 ネイルの材料はカフェの趣旨に賛同する企業が一部協賛しています。

「フォトブース」の画像

 キレイになった後は、フォトブースで記念撮影も。

「認知症関連の資料」の画像

 会場には認知症関連の資料も多数展示されていて、手に取る人もいます。

「「美齢クラブ」の学生さんの集合写真」の画像

 運営する学生さんたちの声を聞いてみました。

「全員が認知症サポーター養成講座外部リンクマークの画像を受講、知識が役立っています」

「年齢が離れていて、何を話していいのかとても不安でしたが、皆さん話題が豊富で、緊張せずに話せました」

「ネイルとか終わった後にお客さまが笑顔になってくださるので、その笑顔を見るのがすごく好きです」

 爽やかな、輝く笑顔で語ってくれた皆さん、お疲れ様でした。
 そして、ありがとうございました。

インフォメーション
<山野ビューティカフェ>

開催場所

東京都渋谷区代々木1−53−1 
山野美容専門学校B1F美容福祉教室

お問い合わせ

美齢クラブ 03−3379−0153

「山野ビューティカフェの看板」の画像

主催者から一言

 認知症の方はもちろん、認知症でない方も普段から通ってくだされば、いざという時の安心できる居場所になると思います。ここで地域の知り合いが増えれば、変化にも気付いてもらいやすく見守りにもなります。
 参加者には子どもさんもいらっしゃいます。子どもたちも、ご自宅におじいちゃんやおばあちゃんと同居していない方も多いでしょうから、世代を超えた交流の場にもしていただきたいです。

※取材 2024年7月

体験レポート② 
高島平ココからステーション

「ココから話そう会の様子①」の画像

 「東洋一のマンモス団地」と呼ばれた高島平団地もオープンから50年経ち、団地がある高島平2~3丁目の高齢化率は45%を超えています(2022年現在)。

 その一角に東京都健康長寿医療センターが運営する「高島平ココからステーション」があります。
 毎週月・水・金曜日と月2回の土曜日、11時から16時までオープンし、自由にくつろげる地域住民の居場所となっています。

 参加者は顔見知りが多いからか、始まる前から、楽しそうにおしゃべりに花が咲いています。

「ココから話そう会の様子②」の画像

 今回は月1回開催している認知症の人の本人ミーティング「ココから話そう会」に参加しました。

「進行役の岩田裕之さん」の画像

 本日の進行役は「とうきょう認知症希望大使」の岩田裕之さん。

 ご本人が若年性認知症の立場で認知症への理解を深める活動をされている方です。

「女性従業員さんと利用者さん」の画像

 この会では話したいことは、何でも話していいけど、3つだけルールがあります。

  • 1つ目は人の意見をよく聞くということ。
  • 2つ目は人の意見を否定しないということ。
  • 3つ目は個人的な話を聞いたら秘密を守るということ。

 「今日は話したくない気分なの。でもね...」とマイクを向けられると、とうとうと話す人も。

「マイクを持った利用者さん」の画像

 話したいだけ話すので、話が長引く人もいますが、スタッフの皆さんは決して遮らず、ゆったりと聞いています。

 ここに参加する理由で多いのは「ほかの人の話を聞きたいから」。
 認知症になったら自分はどうなるか分からないけれど、今のうちからできることはしておこうという前向きな姿勢が感じられます。

「催しの様子」の画像

 「高島平ココからステーション」では、ほかにもいろいろな催しがあります。

 月に数回は「ドクターの日」。地域の医師や健康長寿医療センターの医師が相談にのってくれます。

 「こころのフライデー」では臨床心理士・公認心理師の「こころの専門家」が1日いて、相談にのってくれます。

 そのほかにも「アートの日」で、絵を描いたり折り紙を楽しんだり。園芸の日もあり、目的とか自分でやりたいことに合わせて自由に参加できます。

 「開催の30分前に電話してほしい」などの本人の要望にもできるだけ応えたり、気遣いにあふれています。週に3回定期的にオープンしているこの場所は、多くの人にとって大切な居場所になっているにちがいありません。

インフォメーション
<高島平ココからステーション>

開催場所

東京都板橋区高島平2−32−2号棟 
105号室

お問い合わせ

03−6909−7645(オープン時のみ)

「高島平ココからステーション」の画像

主催者から一言

 参加者の80%がリピーターです。本人の都合に合わせて、好きな形で利用していただいています。東京都健康長寿医療センターは高齢者医療や老年学・老年医学研究の拠点として活動しています。
 ここに参加するみなさんのご意見やアイデアなどを、個人情報やプライバシーに配慮しながら活用し、広く社会に発信していきたいと考えております。

※取材 2024年7月

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