知っておきたい 認知症介護の心得
監修:医療法人社団至髙会・たかせクリニック理事長
髙瀬義昌
出典:「家族で実践!認知症の気づき方・接し方」
©社会保険出版社(無断転載を禁ず)
認知症の人と接するときは――
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1
認知症の人は怖がりです。
大きな音や怒った顔を
とても怖いと感じています。笑顔で思いやりを込め、
よい感情が残る接し方を心がけましょう。 -
2
認知症の人はペースが
ゆっくりです。急かされたり、
焦ってあわてると、混乱して、
できることもできなくなります。急かさずにゆっくりと。
本人のペースに合わせて接してあげましょう。 -
3
認知症の人は言葉にできない
心細い気持ちを心の奥に
かかえています。本人の生い立ちや価値観、性格を
よく理解して寄り添い、悲しみや怒り、
絶望感なども受け止めてあげましょう。
理解して接してくれる人を頼りにしています。 -
4
認知症の人は心に傷を負っても
それを言葉で表現できません。高圧的な言葉や態度をとったり、
怒鳴ったりすると精神的な苦痛を与え、
心理的虐待になることが。
怒鳴らずに、いつもやさしく接しましょう。
介護うつに気をつけましょう!

介護する人が何でも背負い込んでしまわず、介護サービスの利用や、
介護者の集いに参加して愚痴の言える仲間を見つけたり、電話相談を利用したりして、介護者自身も支援者を見つけましょう。
がんばりすぎない介護の心得10ヵ条
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1 いつも笑顔で接して安心感を与えよう
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2 本人に気づいてもらうために、先に同じ話を繰り返してみよう
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3 困ったときに助けてくれる人を見つける
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4 気楽に何でも話せる仲間を見つける
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5 1日に1回は外へ出て息抜きをする
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6 介護の失敗をしても自分を責めない
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7 もし、怒鳴ってしまった場合は、他人に話して気楽になる
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8 家族が認知症であることを隠さない
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9 認知症について勉強して心の余裕をもつ
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10 楽しみを見つける