3.歩行器の介助の方法と留意点
歩行器の介助
介助の内容
歩行器は平坦な場所の短距離移動に適しています。
要介護者の上半身(体幹)を支えつつ、歩行器と身体の距離が離れすぎたり近づきすぎたりしないよう調整しながら、歩行器での移動を介助します。
要介護者の状態
足腰や股関節の痛み、下肢筋力の低下、またはバランス能力の低下(上半身が前方・左右に傾きやすい)がみられ、つえ歩行より安定した移動手段が必要な状態です。歩行器を使用するには、両手で歩行器のハンドル(アーム)をしっかり握り、体重を支えられることが必要です。
具体的な介助方法
ここでは固定型歩行器の介助方法を説明します。
歩行器の種類により介助方法・留意点は異なるため、使用する歩行器にあわせて確認しましょう。
①歩行器は、使用者の肘が軽く曲がり(約30度)、
やや前傾姿勢が保てる高さに調節します。
使用前に「フレームにガタつきや亀裂がないか」「握り(グリップ)がゆるくないか」「足先のゴムに劣化や摩耗がないか」などの安全点検を行なっておきます。
②介助者は要介護者の斜め後方に立ちます。
要介護者の脇の下に軽く手を添えます。
歩き出す前に、以下の足の運びで歩くよう声かけします。
歩行器
↓
動かしにくい方の足(患足)
↓
動かしやすい方の足(健足)
歩行器と体の距離(歩行器のなかに体が入った状態)に注意し、適度な歩幅でゆっくり前に進むよう声かけを行ないます。
歩行器の介助の留意点
歩行器が遠すぎると前に、近すぎると後ろへ転倒することがあるため歩行器と体の距離を適切に保ちます。
歩行器を使用する場所の段差や障害物に注意し、必要に応じて声かけを行ないます。
認知症がある場合、キャスター付き歩行器(歩行車)の使用は慎重に検討
認知症によってブレーキ操作や速度調整がうまくできない場合、キャスター付き歩行器(歩行車)が先に進んでしまい、転倒リスクが高まります。