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介護現場の防犯・防災にかかるリスクマネジメント

第1回 介護現場はどんな災害・犯罪危機に直面しているか?

◇ポイント2 介護現場の犯罪被害にかかる事例

公開日:2017年3月18日

 一方、介護現場の犯罪被害といえば、まず思い起こされるのが平成28年7月に神奈川県で発生した施設襲撃事件です。こちらは障害者施設ですが、入所者19人が死亡、負傷者27人という大惨事は社会に強い衝撃とトラウマを与えました。この事件を受けて国は事件の検証と再発防止策の検討チームを立ち上げ、中間とりまとめとともに「社会福祉施設等における防犯にかかる安全の確保について」と題した通知を出しました。この中で、再発防止に向けた施設側の点検項目を示しています。
 一方、高齢者介護の現場では、同じく神奈川県内の有料老人ホームにおいて、平成26年11月から12月という短期間に入居者の転落死が3件相次いだ事件があげられます。当初「事故」で片づけられていましたが、その後、事件時に夜勤に就いていた元職員が突き落とした「事件」という疑いが浮上し、容疑者である元職員の逮捕へと至っています。いずれの犯行も容疑者が「元職員」であるという点で、わが国の介護福祉への信頼を大きく揺るがしかねない事件と言えるでしょう。
 こうした事件以外にも、介護現場はさまざまな犯罪の脅威にさらされています。たとえば、介護施設で利用者情報が入ったパソコンが盗まれるという事件もありました。訪問の現場では、女性スタッフによる夜間訪問などが増える中、深夜の訪問先や駐車場で不審者に襲われそうになるケースも聞かれます。わが国の治安状況は比較的良いとされていますが、個人情報の集積や深夜帯でのサービス提供といった特殊条件の中、介護現場の犯罪被害の危険性は常に心得なければなりません。

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