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介護現場の防犯・防災にかかるリスクマネジメント

第3回 介護現場における「防火」をどう進めるか?

◇ポイント2 「延焼しやすさ」にもチェックが必要

公開日:2017年3月18日

 次に、万が一「出火」してしまった場合のことを想定し、それ以上に「延焼させない」こと考えます。チェックしたいのは、現場における「燃えやすいもの」の存在です。例えば、カーテン、利用者の衣類(利用者がフロアで「洗濯物たたみ」を行ない、それを置き忘れてしまうなど)、キッチンの壁にこびりついた油汚れなどです。事務所内でコードをタコ足配線にして、その近くに書類などが積んであるという状況も危険です。これらを定期的に目視点検しながら片づけたり、カーテンなどは燃えにくい材質のものに取り換えます。
 さらに、延焼を防ぐうえではスプリンクラーの設置も重要でしょう。周知のように、消防法令の改正により、延べ面積に関係なくすべての高齢者施設などにスプリンクラーの設置が義務づけられています(既存の建物については平成30年3月1日まで経過措置あり)。設置に際しては助成金なども出ていますが、工事の手間などで経過措置期間ぎりぎりになるケースもあるでしょう。それまでの間、暫定的に「延焼リスクがある部分」に簡易型の消火器などを設けることも考えます。
 もう一つチェックしたいのは、風向きです。火災における被害は「煙にまかれて」というケースが目立ちます。窓を開けていない場合でも、換気扇などを稼働させた場合に風向きがどうなるのかをチェックしておきましょう。仮に「入居・入所されている利用者」の居室方向への煙の流れが速くなりそうだということであれば、避難訓練などでもその点を考慮した姿勢の取り方などに重点をおきます。

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