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重度の介護サービス利用者が増える中でのリスクマネジメント

第1回 介護現場で高まる療養等のニーズ。その背景とリスク

◇ポイント1 なぜ重度の介護サービス利用者の受け入れが増えるのか

公開日:2017年3月18日

 平成27年度の介護報酬改定では、基本報酬が引き下げられた一方で、「中重度者対応」に重点化した加算が目立っています。
 経営面の安定性を考えた場合、どれだけ要介護度の高い人を受け入れるかがポイントになるわけです。
 平均的な要介護度が重くなるということは、それだけ療養面でも不安定な状況にある人が増える可能性があります。
 また、医療側の環境も変化しています。平成26年度の診療報酬改定に見られるように、患者は急性期を脱したら、早期に地域・在宅へ送り出すしくみが強化されています。この流れは、平成28年度の診療報酬改定で、さらに顕著になることは間違いありません。
 重くなる療養ニーズに対し、送り出す側と受け皿となる側の環境変化が同時に進む中で、介護現場の負担は当然増えることになります。

 たとえば、複雑な服薬管理を要する傾向も高まることになるでしょう。胃ろうなどによる経管栄養や在宅酸素療法などを行なっている利用者も増え、医療・看護との連携の中で、介護側としても管理にかかわる機会が増える可能性もあります。また、心疾患や脳梗塞などの急性期から間もない人のケアを手がける場合、再発リスクを頭に入れる必要もあります。

 以上の点を想定した場合、ちょっとした介護上のミスが重大な結果につながりやすいという点を、今まで以上に意識しなければなりません。現場の緊張度も高まりますので、職員にかかる負荷を想定しながら現場マネジメントを展開することも必要になるでしょう。

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