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重度の介護サービス利用者が増える中でのリスクマネジメント

第4回「重度の介護サービス利用者にみられるリスク」対応のスキルと感度を鍛える

ポイント1 必要な人材育成の方向を整理する

公開日:2017年3月18日

 前回は、重度の介護サービス利用者にみられるリスクに対応するための多職種連携のしくみについて述べました。地域におけるこうした「しくみ作り」は、特に在宅における重度の介護サービス利用者が増える中では最重要の課題といえます。しかし、どんなにしくみが整っても、それを機能させていくための現場の人材育成が伴わなければ意味がありません。
 まずは、重度の介護サービス利用者にみられるリスクに対応できる人材を、どのような方針のもとに育てればいいかを考えます。
 ポイントは3つあります。
 1つは、担当職員に事前に提供される利用者の健康・身体状況等のアセスメント情報から、予想されるリスクを確実に理解させることです。つまり、アセスメント情報などを、主観を排して正確に受け取るスキルを育成する必要があります。これが不完全ですと、「利用者のどんな点に注意を払えばいいか」という基準があいまいになり、自らの仕事や役割についてすぐれた感度を持っていてもそれを活かすことができません。
 2つめは「介護現場における利用者の異変」に早期に気づける感度を養うことです。人の「気づく能力」には個人差がありますが、育成のやり方次第で組織全体で事故等を未然に防ぐ体制を強化することができます。
 3つめは、異変に対する初動対応をどのように行なうかというルールを覚え、それをスキルとして身に付けさせることです。必要なのは、①正確な情報を管理者や他職種に伝達し、②適切な対処にかかる指示を受け、③指示と事前ルールにのっとって対応を行なうという3つのステップを冷静にこなす能力です。ルールを覚えるだけでなく、その場における職員自身のメンタルコントロールなども必要です。

第4回「重度の介護サービス利用者にみられるリスク」対応のスキルと感度を鍛える

重度の介護サービス利用者が増える中でのリスクマネジメント

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