1.どんな人材を、どうやって採用するか?(2/3)
ポイント2
辞めない人を選ぶための面接手法
面接で測りたいのは、法人側の言うこと・示すことを冷静にキャッチできるかどうかです。見た目の「やる気」や饒舌さは自己演出力の一つではありますが、自己顕示欲の強さから出ていることもあり、自分中心で物事を考えがちな性格も垣間見えます。
その結果、現場で何かトラブルが生じたとき、「周囲が悪いから」という考えに陥り、問題解決思考がストップしがちです。やがてはそれが、「自分はこういう悪い環境に身を置くべきではない」という退職志向にもつながります。
物事を冷静にキャッチし、自分の立ち位置を冷静に測れるというのは、多様なリスク対応が求められる介護現場では必須の資質です。この資質を見極めるには、現実をきちんと見る目があるかどうかをチェックしなければなりません。
例えば、「この現場でどんな役割を果たしていきたいか?」と質問したとします。そしてその回答に対しては「課題は何か」と重ねて質問していくことが肝要です。
「ご利用者が明るく元気に過ごせるよう支援したい」という回答があった場合、「そのための課題はどこにあると思うか」と質問することです。
たとえ的外れな答えが返ってきたとしても、そこに自分の言葉で一生懸命表現しようとする姿勢が見えれば、回答者には「厳しい現実でも、それを掘り下げていける」という資質があると判断できます。
現実思考力を測る
面接の際の「やりとり」
~「働く」課題を具体化していく~
面接官
応募者
この現場でどんな役割を果たしていきたいか?
ご利用者が明るく元気に過ごせるよう支援したい
「明るく元気に」過ごせるようにするには何が必要か?
接する自分の気持ちを常にポジティブに保つこと
ポジティブを保つためには、職場環境をどうすればいいか?
同僚・先輩方とのコミュニケーションを積極的に図るようにする
どんな人材を、どうやって採用するか?