1.どんな人材を、どうやって採用するか?(3/3)
ポイント3
自分の成長ビジョンも語らせる
機会を
一つの職場で勤務を続けるためには、そこで「自分はどのように成長していきたいか、あるいは、していけるのか」をきちんと意識できることが必要です。できれば、応募があったときに一度現場を見学してもらい、そこでの自分の役割や仕事をしていく道筋について実感を持たせたうえで、日を改めて面接するという方法をとるといいでしょう。
そして、面接の場では、「この現場で働きつつ、自分のどんな部分を鍛え高めていきたいか」を尋ねます。筆記試験の代わりに、自分の5ヵ年計画とそこで必要になる課題を表やチャートのような形で記させる方法もあります(図参照)。
ここでも「何が正解か」を問うのではなく、自分の将来ビジョンについて具体的に考える習慣があるかどうかを見ます。
自分の将来像とそこで必要となる課題解決の道筋というのは、いわば利用者のケアマネジメントに通じる思考形態です。つまり、この思考の習慣ができているか否かは、介護現場に必要な職業スキルにも通じるわけです。
こうして採用した人材を鍛えていくのはどうしたらいいか。次回は、研修やOJTの内容について提案していきたいと思います。
自分の「5ヵ年計画」を描かせる
~ケアマネジメントの要領で
課題分析を~
成長のためのビジョン
現在の取り組み | 5年後の自分 |
---|---|
ケアマネジャーとして必要な知識を 現場でマスターする |
ケアマネジャーになりたい |
認知症ケア研修のほか、 医療職との連携機会にも積極的に参加 |
医療知識も含めた認知症ケアを 十分にマスターしたい |
利用者の「できること」を 尊重する視点でのケアを進める |
利用者の自尊心を高められる 現場を作りたい |
では、今の自分に足りないものは何か?
- 机上の勉強だけでなく、現場から学べることを吸収する貪欲さ
- 医療・看護などの専門職に対して「気おくれ」してしまうこと
- その人の「いい部分」に目を向けることのできるポジティブ思考
自分のことを客観的に
振り返ろうとする姿勢を見る
どんな人材を、どうやって採用するか?