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辞めない介護現場づくり

第2回 採用人材への研修・OJTをどう進めるか?

<ポイント2>三本柱を具体的にどうやって鍛えるか?

公開日:2017年3月18日

 先に示した「洞察力」「課題解決思考力」「自省力」の三本柱では、基礎を鍛えつつ、それを実際の現場で生かせる能力として高めていく、いわば2ステップが必要です。
 基礎を鍛える場合、数時間の座学スタイルだけで三本柱を身につけさせるのは困難です。大切なのは、研修を終えてからも、継続的かつ自発的に自らを高めていく意識があるかどうか。その意味では、三本柱を日々鍛えるための習慣づくりをポイントとします。
 洞察力であるなら、(本人・家族の了解を得たうえで)利用者の写真や映像などを見せ、そこから隠れた「利用者の意向」や「現場のリスク」を読み取らせる訓練を行ないます。この時、プロならばどんな部分に目を付ければよいかを教えつつ、個々のスタッフが日常的に訓練できることを意識づけます。
 課題解決の思考力では、「①利用者の意向」と「②それを阻んでいるもの(健康状態や環境要因など)」を同時に取り上げ、①の実現に向けて②を取り除く方策を考えさせます。これも、考え方の道筋を教える中で、日常のあらゆる光景の中での習慣づけを意識させます。
 自省力については、今の自分の心身の状況がどうか、自分の長所・短所は何か、また、それらが自分の生い立ちや日常の生活習慣とどのように関連しているのかを考えさせます。最初の研修では、これらをレポートの形でまとめさせるといいでしょう。自分の内面を文章化するという体験を通じて、日常的な振り返りの習慣を意識づけるわけです。

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