2.採用人材への研修・OJTをどう進めるか?(3/3)
ポイント3
現場でのOJTをサービスの質向上に活かす
初期研修の終了後に、現場でのOJTを実施します。流れとしては、初期研修で「意識づけ」を図った三本柱について、現場のどのようなシーンで発揮させればいいかを指導します。
例えば、現場リーダー等が見守る中で実際にベッドから車いすへの移乗介助などを行なってもらいます。
その後にすぐミニカンファレンスを行ない、「利用者の状態像で気付いたことは何か」(洞察力の確認)、「なぜ、こうした行動(声かけや身体の支え方など)をとったのか」(課題解決思考の結果としての「ケアの根拠」を確認)を話し合います。
また、仮にうまく行かないシーンが生じた場合、その原因はどこにあるのか。自分の中にある(技能の未熟さや心身の不安定など)とすれば、改善するにはどうすればいいかを考えてもらいます(自省力の発揮)。
身体介護の状況だけでなく、接遇やマナーが生かされる部分でも自省力を量る機会となります。
いずれにしても、大切なのは「今、自分がしているケア」の意識化を図ることです。その手段として身につけさせたいのが、「メモを取る」という習慣です。
このメモや文章作成のスキルについて次回解説します。
三本柱の育成に基づいたOJTの進め方
採用人材への研修・OJTをどう進めるか?