老後親子破産
- 著者名:NHKスペシャル取材班
- ISBN:978-4-06-220034-9
- 出版社名:講談社
- 価格:1,300円(税抜き)
- 発売日:2016年4月25日
放映するたびに大反響を呼んでいるNHKスペシャル「シリーズ 老人漂流社会」の書籍化第4弾。
「老人が居場所を持てず漂流する」「認知症独居」「老後破産」と老後をテーマにした社会課題を取り上げてきた同シリーズですが、今回は「老後破産」からさらに進み、「老後親子共倒れの実態」を描いています。
本書から浮かび上がるのは、親子共倒れが起こるのは、決して特別な家庭の話ではないということ。登場人物は、夫婦で子どもを育て、時には家族旅行に行くなど普通の家庭生活を営んでおり、老後に「生きることさえ難しい貧困に陥る」とは考えもしなかった人々です。
例えば、登場人物の一人は、年金をもらい、余裕はなくても食べるのには困らない老後を過ごしていましたが、病気になり想定外の医療費がのしかかってきます。やがて介護が必要になり息子が離職して戻ってきますが、息子の収入がなくなり二人の預貯金や資産もやがて底をついてしまいます。しかし生活保護も稼働年齢層(働けるとみなされる年齢層の人々)の子どもと住んでいると、なかなか受けられません。
他にも、息子が非正規雇用で肉体労働が出来なくなり、生活が成り立たず親元に戻り、親の年金で一緒に生活しようとする親子も登場します。親の年金も決して多くはなく、子どもが戻ってきてからの方が大変になる場合があるという実態が描かれています。
このように苦しい課題に直面する人々の実例を取り上げながら、老後破産、老後親子破産がなぜ起こるかを描いた一冊です。