九十歳。何がめでたい
- 著者名:佐藤愛子
- ISBN:978-4-09-396537-8
- 出版社名:小学館
- 価格:1,200円(税抜き)
- 発売日:2016年9月19日
「怒れる作家」と称され、数々の名エッセイを紡ぎだしてきた佐藤愛子さんも御歳93歳(2016年11月現在)。2016年8月に出版されたこのエッセイ集は、発売1ヵ月ですでに4刷が増刷されるなど大きな反響を呼んでいます。
25歳から小説を書き始めた著者は88歳で「頭も体もスッカラカン」になり、仕事を辞めて「のんびり生活」に入りますが、「思ったほど楽しくない」と気づきます。誰とも会わず、電話もかからず、1日中口も利かずというのも珍しくなくなる毎日が続いたある日、週刊誌からエッセイ連載の話を依頼され、思わず引き受けたと言います。
それを1冊にまとめたこのエッセイ集は、「こみ上げる憤怒の孤独」「平和の落とし穴」「いちいちうるせえ」ほか全28編。言いたいことを言って、縦横無尽に切りまくる。それなのに何故か温かく爽快な気分になれます。
作者の後書きに「ここで休ませていただくのは、闘うべき矢玉が盡きたからです。決してのんびりしたいからではありませんよ」とあります。
高齢者になって初めてわかることに視点を当て、なお前向きに生きる著者の姿勢にエネルギーをもらう人は多いのではないでしょうか。
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