認知症世界の歩き方　実践編　対話とデザインがあなたの生活を変える

　大人気書籍「認知症世界の歩き方」に待望の実践編が登場です。前著は、認知症の当事者と向き合い、より良い生活を送るために認知症の世界を「見える化」し、韓国語版、台湾語版、中国語版が発売され、日本のみならず世界中で読まれる書籍になりました。

　本書は前著よりさらに一歩進んで、認知症当事者がどう感じているのかを推測し、ある行動パターンの背景には当事者にとってどんな困り事があるのかを想像し、解決策へと導く、という実践的スキルを学ぶように工夫されたワークブックです。

　本書は大きく「対話編」と「デザイン編」に分かれています。

　「対話編」では、全14の旅のストーリーを通じて、楽しみながら認知症の方が生きる世界、見える景色を学ぶことができるのは前著と同様ですが、画期的なのは、認知症当事者を一方的に理解するだけでなく、「対話を行なう」仕組みが工夫されていることでしょう。
　取り上げられたケースでは、認知症の方とともに暮らすご家族や、仕事でかかわる専門職の方々が直面する実在するケース（衣・食・住・移動・交際・仕事・買い物などで生じる認知症のトラブル）をもとに、ご本人が抱える認知機能の障害を推理し、具体的な行動の起こし方について考えて行きます。

　「デザイン編」では、認知症の方の具体的な生活空間を舞台に、生活の障壁となるポイント、トラブルの原因を発見し、デザインによる解決スキルを習得するようになっています。