マンガでわかる!認知症の人が見ている世界
- 著者名:川畑智
- ISBN:978-4-86651-363-8
- 出版社名:(株)文響社
- 価格:1,450円(税抜き)
- 発売日:2021年5月11日
年々、認知症の人は増え続けています。そう遠くない将来、両親や身近な人、また自分自身が認知症になるかもしれず、けっして人ごとではありません。
しかし、たとえ認知症になっても、病気を理解し、寄り添い、手を差し伸べる人がいれば、生涯、希望と尊厳を持って生活できるといわれています。
本書は、認知症の人が、どのような世界を見て、それがどのような行動に結びつくかを、「認知症当事者の視点」「介護者の視点」の両面から、マンガ形式で分かりやすく紹介しています。
実際に認知症の人を介護すると、「何度も同じことを言う」「急に怒り出す」「財布を盗んだといわれる」など不可解な言動にイライラしたり、疲弊したりすることが少なくありません。しかし、その言動の裏にある理由や考え方がわかれば、対応の方法も自ずと変わってきます。
著者は認知症ケアの現場で数多くの認知症の人と接してきた理学療法士。その知見や、役立つノウハウ、ともに生きるヒントを誠実に優しい視点で描いています。
認知症の人の多くは、どうにもならない不安や恐怖・孤独を感じ混乱しながら、「覚えておきたい」「迷惑をかけたくない」と誰よりも必死に頑張っています。
「安心して人が寄り添う『人薬(ひとくすり)』こそが、認知症の人に最も効くと信じている」という著者の言葉が響きます。
多くの人にぜひとも読んでいただきたいおすすめの一書です。