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介護のことになると親子はなぜすれ違うのか ナッジでわかる親の本心

  • 著者名:神戸貴子、竹林正樹、
    鍋山祥子
  • ISBN:978-4-05-802243-6
  • 出版社:メディカル・ケア・サービス(株)
  • 価格:1,500円(税抜き)
  • 発売日:2024年5月30日

 子が親を介護するとき、親子ならではの「甘え」や「期待」、そしてそれぞれの「役割」といった独特な力学が働きます。親は子に頼りたいけれど、子の負担にはなりたくない。子は親を助けたいけれど、できないこともある。ましてどちらかの体調が悪かったりすると、ついぶつかってしまうこともあるでしょう。

 本書は、介護のことになると、なぜ親と子はすれ違ってしまうのか――そんな疑問に丁寧に向き合い、心の奥にある気持ちをひもといていきます。例えば、「親が本音を隠してしまう理由」や「子どもが怒りを感じる瞬間」など、誰もが経験しうる葛藤がリアルに描かれ、読みながら自分の家族に重ねて考えさせられる構成です。

 本書の副題は「ナッジでわかる親の本心」です。ナッジとは、直訳すると「そっと後押しをする」などの意味を持つ英語です。ノーベル経済学賞を受賞(2017年)したリチャード・セイラー博士が提唱した、「『ついそうしたくなる心理』をくすぐって、直感的に望ましい行動をしたくなる仕掛け」(本書より)のことです。本書は、親子の「すれ違い」を乗り越えるために、ナッジも交えながら、具体的なヒントとアプローチを示しています。

 本書はお互いの「思い込み」を解きほぐし、第三者の力を借りる重要性、そして何よりも「対話」の大切さを教えてくれます。お互いを理解し、支え合いながら介護を進めたい、そんな子の想いをかなえる一助になるのではないでしょうか。

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