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見直そう!介護現場の「なぞルール」

  • 著者名:井戸和宏、本間佑介
  • ISBN:978-4-8243-0416-2
  • 出版社:中央法規出版(株)
  • 価格:1,700円(税抜き)
  • 発売日:2026年3月30日

 「排泄後に褒める」「リビングでは必ずテレビをつける」「皆で一緒に食事をする」など、介護の現場で見かけるさまざまな「習慣」。たとえそれに違和感を覚えることがあったとしても、忙しさや職場の空気から声に出せず、理由の分からない習慣が受け継がれてしまうことも少なくありません。本書は、こうした現場の「当たり前」を問い直し、よりよいケアと働きやすい職場づくりにつなげる実践書です。

 本書でいう「なぞルール」とは、法律や科学的根拠ではなく、「昔からそうしている」「事故が心配だから」といったあいまいな理由で続けられている決まりや習慣のことです。なかには、利用者の自由や尊厳を損なっていたり、職員の負担を増やしたりするものもあります。本書はそれらを一方的に否定するのではなく、なぜ生まれ、残り続けているのかを考えながら、現場全体で見直す方法を示しています。

 本書では食事、排泄、入浴などのケア場面から職場運営まで、実際に起こりやすい70項目を具体的に取り上げています。各項目は、なぞルールが生まれた「背景」、それによって起こる「弊害」、見直しに向けた「解決のヒント」に分けて整理されています。そのため、気になる項目から読み始めることができ、職場で問題を共有したり、改善策を話し合ったりする際にも活用しやすい構成です。

 また、利用者にとって不自然なルールは、職員にとっても負担になりやすいことを示し、ケアの質と働きやすさを一体の問題として捉えています。かといって「おかしければすぐに廃止すればよい」と単純化して捉えていません。ルールの背景には、過去の事故や家族の要望がある場合もあります。本書では、目的や根拠を確かめ、利用者への影響と職員の負担を整理し、関係者で話し合いながら改善する手順を紹介しています。

 介護の質を高めるためには、新しい技術や制度を導入するだけでなく、日常の小さな習慣を見直すことも欠かせません。「誰のために、何のために行なうのか」を冷静に捉え直し、介護現場のモヤモヤを改善する手助けとなるでしょう。

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