自分の介護
- 著者名:結城康博
- ISBN:978-4-907537-66-1
- 出版社:(株)風鳴舎
- 価格:1,600円(税抜き)
- 発売日:2026年2月24日
「介護される側に立つ」ことは決して人ごとではありません。自分自身がいざそうなったとき誰に介護してもらうのか、またどのように看取ってもらいたいのかーー。具体的に考えている人は、少ないのではないでしょうか。本書は、介護を家族の問題や遠い将来の出来事ではなく、自分自身の生活設計として捉え直すための一冊です。
独身の人も増え続け、ひとり暮らしや子どものいない世帯が増える一方、介護職不足や訪問介護事業所の減少も進んでいます。現在の親世代が受けている介護を、将来の自分も当然に受けられるとは限りません。本書は「介護が必要になってから考えるのでは遅い」と訴えます。介護保険制度やサービス、費用、税や社会保険の減免、施設選びなどは複雑で、心身が衰えてから情報を集め、住まいや財産について判断するのは容易ではありません。そのため著者は、40代後半から50代の現役世代に、早めの備えを促しています。いたずらに不安をあおるのではなく、元気なうちに知識を持ち、準備することで選択肢を増やせると伝えます。
また、自分が介護される立場になったとき、家族に何を頼み、何を専門職に任せるのかを整理しておくことも重要だと言います。「家族だから悪いようにはしないはず」と考えるだけでは、自分の希望が伝わらず、家族に重い判断を背負わせることにもなりかねません。元気なうちに話し合い、記録し、相談先を知っておくことが、自分だけでなく、周囲の人を守ることにもつながります。
早くから介護を考えることは、不安を増やすことではありません。どこで、誰と、どのように暮らしたいのかを考え、自分で人生を選ぶ力を持つことです。
「まだ元気だから大丈夫」と思っている今こそ、手に取ってほしい一冊です。