3.キーパーソン・家族の役割
①キーパーソンとは
退院に向けた短い期間(およそ10~14日間)に大事な事柄について考え、決めていくことになります。
しかし、救急で入院している状態の患者にさまざまなことを確認していくことは、本人への負担になり、確認することが困難なことがしばしばあります。
病気のときは、あまり考えたくないのが正直なところではないでしょうか。
そこで、病院では、キーパーソン(本人の代理人)を決めてもらいます。

【入院から退院までの間に
キーパーソンの役割は多くあります】
- 病状説明同意書のサイン
- 物品の持参
- 健康保険(高額療養費制度)、介護保険、生命保険などの各種手続き
- 転院や施設入所の場合の申し込みや面談、契約
- など
②どんな準備が必要?
急な入院では、本人が手続きなどを行なうことができないため、キーパーソンが、医師の病状説明を聞き、入院手続きや退院に向けての手続きなどを行なっていただくことになります。
治療中の本人に考えや話しを聞くことは、体調面から難しいため、事前に本人の意向を知っておくことが大事になります。
家族間で日頃からコミュニケーションをとり、何かあったときのこと(金銭的なことや価値観など)を確認できていると、今後のことを考える時間に集中でき退院先をスムーズに決めることができます。
【事前に確認しておきましょう】
- 生活状況(自宅での暮らしぶり、人とのつきあいなど)
- 病気のこと(通院先やこれまでにかかった病気など)
- 大事なものの保管場所(健康保険証、介護保険証など)
- 経済状況(収入など)
- 緊急時のこと(治療選択や介護についての考えなどの価値観)