【重度】身体の位置の調整

介護用ベッドの機能とポイント
(高さ調整機能)
- 要介護者が自力で身体を動かすことができない場合には、要介護者の身体をベッドの端に寄せたり、中央に戻したりする介助が必要になります。
- 要介護者の身体をベッド上で動かす際はベッドの高さを介護者の膝の位置まで下げます。介護者は要介護者の身体の下に手を差し入れて、ベッドのフレームに膝を押しあてながら腰を落とす(引き寄せる)と、手前に要介護者の身体が移動します。
- 腕の力で引き寄せるのではなく、ベッドのフレームにあてた膝を支点にして身体全体を使うことがポイントです。少ない力で要介護者の身体を移動させることができます。
- さらに、要介護者の「腕を組む」「膝を立てる」など、ベッドに接触している身体の面積を少なくする(ベッドと身体の摩擦を減らす)と、より介助の負担が少なくなります。
介助の手順
- 要介護者の両手を腹部で組み、膝を立てます(膝が曲げづらい場合は、片方の足をもう一方の足に重ねます)。
要介護者が手足を動かせる場合は本人に行なってもらいましょう。 - 最初に上半身を移動します。介護者は要介護者の首の下から手を入れて肩甲骨を支え、もう一方の手は腰の下に入れます。ベッドのフレームに膝を押しあてながら腰を落とし、上半身を手前に移動します。
- 次に下半身を移動します。介護者は肩甲骨を支えていた手を腰の下に入れ、もう一方の手を太ももの下に入れます。ベッドのフレームに膝を押しあてながら腰を落とし、下半身を手前に移動します。
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