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【コミュニケーション編】

第2回 施設介護 上司によって指示が違い、迷うことがあります

まずは、介護職員Yさんの対応をみてみましょう

 上司のAさんから教えてもらった通りに体位変換を行なっていました。
 そこにBさんが通りかかり、違う方法を指摘されました。

 両方とも間違いではないとは思いますが、私はどちらにすれば良いのか迷います。私は本に書いてある方法を参考にすればいいと思い、上司の言うことはあまり気にしないようにしています。

スキルアップ!
迷った時こそ、スキルアップのチャンス!

セルフチェック! あなたの日頃の行動に当てはまるのはどれですか?

質問項目 YES/NO 解説
上司によって指導方法が違い、どの上司に従ってよいか迷うことがある ポイント3を読む
上司からやり方が違うと指摘され疑問に思うが質問せずあきらめている ポイント1を読む
十分な指導を受けられず不安を感じ、介護の仕事を続ける自信をなくしてしまった ポイント3を読む
介護計画をもとにした手順書と違う指導を受けることがある ポイント2を読む
上司同士の指導方法を統一してほしいと思う ポイント1を読む
上司とコミュニケーションをとり合うことが少なく信頼を築けていない ポイント3を読む
上司に対して感情的になり、同僚とかげ口を言ってストレスを解消している ポイント3を読む
チームの一員であると自覚しているがチーム内の「報告・連絡・相談」が少ないと思う ポイント2を読む

いかがでしたか?あなたの日頃の行動が、見えてきたのではないでしょうか。
該当するポイントを読んで、「介護の基本」の振り返りをしてみましょう。

ポイント1
まず、自分自身の介護方法を振り返り確認

 介護現場では上司により指導方法が違うので、だれに従えばいいのか迷う、との悩みを訴える介護職員がいます。上司から介護のやり方が違うと指摘された場合、まず丁寧に受け入れ、自分自身の介護方法を振り返り確認することが必要です。また、指摘された上司に「なぜ違うのか」「どこが違うのか」理由を質問して教えてもらうことで、互いにやり方の違いを理解することができます。

 介護方法は一つではありませんが、利用者一人ひとりの心身状態に合った介護方法を提供することで、介護を安全・安楽に行なうことができ、利用者と介護者の双方の負担が少なくなります。そのためにだれが行なっても統一された介護方法が提供できるよう、勇気を出して、上司の指導方法を統一してもらう提案をしてみましょう。

ポイント2
日々業務の中で上司、同僚との「報告・連絡・相談」

 利用者により良い介護サービスを提供するために関わる介護職員は、利用者が施設で生活する上でどのような問題をかかえているのか、その問題を解決するためにはどのような介護方法が必要か理解することが大切です。そこで、介護計画に基づいた適切な介護を提供できることを意識する必要があります。
 介護計画を実施するための介護技術は、根拠に基づいて行なわれています。根拠に基づいた介護を提供することで利用者の生活上の問題は改善、解決する効果が得られます。

 この介護計画の内容を介護職員全員が共有するために、指導方法は根拠に基づいて統一されることが求められます。連携してチームを強化するためには日々業務の中で上司、同僚との「報告・連絡・相談」が重要です。

ポイント3
違いがあったときは介護技術の修正のきっかけにもなり、スキルアップの機会

 上司から十分な指導が受けられないと訴える介護職員がいる反面、上司は何も質問してこないので問題ないと思い込んでいたり、お互いに伝えたいことが伝わっていないというコミュニケーション不足が見うけられます。上司から指導を受けたら疑問に思ったことを質問して確認する必要があります。もし違いがあったときに介護技術の修正のきっかけにもなり、スキルアップの機会となります。

 同僚とかげ口を言うなど面と向かって言えないことは行なわず、また、その場だけ話を合わせて我慢することなく、自分の意見を勇気をもって伝えることが大切です。

 利用者の体調変化に気づき介護方法を変える必要があると思われたとき、カンファレンスを開いてもらう働きかけをする場合もあります。上司、同僚と十分なコミュニケーションがとれることで介護サービスの質の向上につながります。

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