介護を受けている利用者さん、ご家族はストレス解消の機会が少ないと訪問中のヘルパーさんにお互いの悪口やグチを言ってストレスを解消していることもあります。これらは問題の解決方法を求めているのではなく、「聞いてもらいたい」「理解してほしい」という気持ちの場合もあります。その悪口やグチを肯定も否定もせず、中立の立場で誠実に聴くこともヘルパーさんの役割であると思います。
ヘルパーさんは利用者の個人情報に触れることが多く、知り得た情報の守秘義務は重要です。利用者さん、ご家族と私的に密接な関係をもたないことは基本的態度と言えます。
利用者さんはヘルパーさんを信頼すると、もっと知りたいと興味をもち、その結果プライベートな質問をする場合があります。
しかし、あくまでも介護のプロとしての立場で接し、プライベートな質問にはできるだけ答えないほうがよいでしょう。とはいっても、答えないと失礼な場合もあります。
そのようなときは、例えば「お子さんの学校はどこ」と聞かれても学校名は出さず「中学1年です」と大枠で答えるようにします。ヘルパー自身もプライバシーを守る権利があることを意識しましょう。
また、近所の利用者宅の担当を依頼された場合、プライバシーに関わるトラブルを未然に防ぐために、時には断る勇気が必要です。