野菜をたくさん食べると、なぜ体にいいの?①
テレビや雑誌などで「野菜をたくさん食べましょう!」「1日に野菜を350g以上摂ることが望ましい」などという言葉を耳にします。なぜ、野菜を食べることをこんなにすすめるの?と考えたことはありますか。
実は、厚生労働省が策定している「日本人の食事摂取基準」では、健康の増進を図る上で、ビタミンやミネラル、食物繊維などの1日の摂取量が示されています。この摂取量を満たすために1日に野菜を350g食べることが目安になっているのです。
もちろん野菜以外でも、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に摂れる食材はあります。しかし野菜は、食物繊維が多いので噛む回数が増加し、満腹感を得られ低エネルギーで栄養素を十分に摂れるという、ほかの食材にはない利点があります。
特に、脂肪の摂りすぎなどを原因とする肥満が生活習慣病として問題になっている昨今、野菜を多く摂ることは肥満予防にもつながるのです。食後の血糖値上昇をゆるやかにする働きもあります。
それでは具体的に、野菜をどのように食べると、体にいいのでしょうか?(次号に続く)
【執筆者プロフィール】
榎本 眞理/えのもと まり
東京医科大学病院 栄養管理科部長
野菜は葉も皮も全部食べよう!
野菜をたくさん食べると、なぜ体にいいの?①