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便秘とはどんな状態?

一般公開日:2018.03.17

 「便秘」は、年齢に関係なく起こりますが、50歳代を過ぎた頃から症状を訴える人が急激に増えていきます。(厚生労働省平成25年国民生活基礎調査)便秘になると、腸内で有害物質が生成され、下腹部の不快感や膨満感、腹痛や吐き気などにおそわれることがあります。

 便秘には明確な定義があるわけではありません。では便秘とはどのような状態をいうのでしょうか。「便中の水分が乏しく硬くなる、もしくは便の通り道である腸管が狭くなり排便が困難または排便がまれな状態をいいます。通常は1日1-2回の排便がありますが、2-3日に1回の排便でも排便状態が普通で本人が苦痛を感じない場合は便秘といいません。しかし毎日排便があっても便が硬くて量が少なく残便感がある場合や、排便に苦痛を感じる場合は便秘といえます。」(出典 厚生労働省e-ヘルスネット)とあります。

 便秘を引き起こす要因には「不規則な食事や生活を送っている」「食物繊維・水分・脂質などの摂取が足りない」「低栄養やビタミン欠乏症」などの身体的要因と「緊張・恐怖・悲しみ」などの精神的要因によるものがあります。またそれ以外にも「下剤の乱用」「体質」「(仕事の都合などから)便意をがまんする習慣」などがあります。

 便秘は「腸管機能の異常による便秘(機能性便秘)」と「腸管の疾病による便秘(器質性便秘)」の大きく二つに分けられます。このうち機能性便秘は、さらに弛緩性便秘・痙攣性便秘・直腸性便秘の3つに分けられますが、日本人の便秘の約2/3は弛緩性便秘といわれています。

 次回はこの「弛緩性便秘を改善する食生活」について考えてみましょう。

【執筆者プロフィール】

榎本 眞理/えのもと まり

東京医科大学病院 栄養管理科部長

食生活で便秘を解消しよう

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