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弛緩性便秘を改善する食生活とは

一般公開日:2018.03.17

 今回は「弛緩性便秘を改善する食生活」について考えます。

 まずは、朝食を抜かずにしっかりと摂るようにします。また、朝食後など決まった時間での排便を、たとえ便意がなくても毎日続けて習慣化させましょう。そのうえで、食生活にも工夫をします。いくつか例を挙げます。

1.食物繊維を積極的に食べましょう。
消化されずに腸に送られる不溶性食物繊維は、便の量を増やし腸の動きをよくする働きがあります。食物繊維を多く含む食品は、イモ類、たけのこ、緑黄色野菜、ごぼう、キノコ類、大豆、ひじき、かんぴょう、切干大根などがあります。

2.水分をしっかりとりましょう。
冷たい水や牛乳は胃や大腸を刺激して排便を促します。特に朝起きたらすぐに飲むようにします。また水分は便を軟らかくして出やすくする働きがあります。水分の1日1,500mlを目安にして汗の量や活動量に応じて調整するとよいでしょう。

3.適量の脂肪を摂ることも大切です。
脂肪の適量は総エネルギーの25%くらいです。脂肪の摂りすぎを意識して脂肪のないものばかりを食べ過ぎないよう注意しましょう。脂肪を構成する短鎖脂肪酸は腸内フローラを良好に保つことに役立つので適量の脂肪をとることも大切です。

4.食事量も大切です。
高齢者などは特に、食事量が少なくなると便の量も減り、便秘になりやすくなります。食事1回量の目安は500~700gです。また偏食(同じ料理や食品だけを食べる)のある人は是正し、栄養の偏りをなくし、規則正しい食事をすることも大切です。

 春も本番です。腸内環境を整えて、毎日を元気に過ごしたいものです。

【執筆者プロフィール】

榎本 眞理/えのもと まり

東京医科大学病院 栄養管理科部長

食生活で便秘を解消しよう

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