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「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」

一般公開日:2018.03.17

 脂質は脂肪酸からできています。脂肪酸は分類方法によって、「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の大きく2つに分けられます。

◆飽和脂肪酸
一般的に肉や乳製品に多く含まれる酸化しにくい油で、体にとって重要なエネルギー源。不足すると血管がもろくなり、脳出血を起こすリスクがある一方、摂り過ぎるとLDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪を増やし、心筋梗塞や、肥満、糖尿病を招くリスクが高まります。

◆不飽和脂肪酸
エネルギー源でもあり、体の各種細胞膜の重要な構成成分。その種類によってさまざまな働きがあります。

 このように「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」はそれぞれ、特色があります。脂質の重要な摂取源である油は、バターやサラダ油、ゴマ油、オリーブオイル、コーン油、アマニ油などたくさんの種類が製品として流通しています。

 「健康油」がブームとも言われ、「不飽和脂肪酸」の一種であるエゴマ油やアマニ油の特質が注目されています。また特定保健用食品として「体に脂肪がつきにくい」などのメッセージを添えられた油も多種類が出まわっています。

 「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」は1:1~1.5の割合で摂るのがよいとされています。熱に弱い、酸化しやすい繊細な種類の油もありますので、保存方法、保存期間に気を付けることや、それぞれの油の性質を知って、自分の体にあった油を賢く食生活に摂りいれましょう。

 脂質は、これまでの人類史ではなかった過剰摂取の問題が地球規模でおきています。摂りすぎによる肥満や生活習慣病です。油を含めた脂質を摂りすぎに注意し、上手に摂って健康を向上させ、質の高い生活を過ごしましょう。

【執筆者プロフィール】

榎本 眞理/えのもと まり

東京医科大学病院 栄養管理科部長

油(脂質)の性質を知って摂ろう!

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