介護休業中は無給でしょうか?
介護休業期間中は、仕事をしていないため、会社は介護休業をしている従業員に給与を支払う義務はなく、原則無給となります。ただし、会社によっては給与を支給する場合もありますので、所属する会社の就業規則を確認してみてください。
やはり、無給では介護休業を取得することに、ためらってしまいます。そこで、介護休業期間中の生活保障として、一定の条件に当てはまる場合に雇用保険の「介護休業給付金」が国から支給される仕組みになっています。
介護休業給付金は、所定の計算式により算出します。給付額には上限があること、また、介護休業期間中に会社から給与の支払いあると減額される場合がありますのでご確認ください。
さらに注意が必要なのは、介護休業給付金は、育児・介護休業法上の介護休業に限られていることです。会社独自に育児・介護休業法上の介護休業期間93日を超えた介護休業期間を設定している場合、その93日を超えた休業期間は給付金の対象にはなりません。
介護にはお金がかかります。そして、私たちが生きていくためにもお金は必要です。無給で介護を続けることは難しいのが現実です。仕事も続けて、介護も続ける、そんな「仕事と介護の両立」を実現していきましょう。
【執筆者プロフィール】
津坂 直子/つさか なおこ
社会保険労務士、年金アドバイザー、AFP/2級ファイナンシャル・プランニング技能士、上智大学法学部法律学科卒