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加齢で筋肉が減る!?「サルコペニア」①

一般公開日:2018.03.17

 加齢とともに筋肉の量は減少し体力や機能が低下していきます。近年、筋肉量の減少が骨折や糖尿病などさまざまな病気の原因になることがわかってきました。このような、年齢と関連する筋肉量の低下をサルコペニアといいます。サルコペニアは、ギリシャ語で「筋肉」と「喪失」を意味する言葉をあわせて生み出された造語です。

 サルコペニアは40代から見られますが、特に高齢期のサルコペニアは生活に大きな影響を及ぼします。例えば、サルコペニアになると、動くのがおっくうになり外出も減っていき、たまに外出してもうまく歩けなくなります。さらに転倒・骨折や寝たきりになるなどのリスクも高まります。また、食事や排泄、移動、入浴などの生活全般に影響を与えます。

 日常生活で取り組めるサルコペニア対策として、「運動」と「食事で十分な量のタンパク質を摂ること」が最も手軽で効果的な方法です。

 まずは「運動」です。何歳になっても、トレーニングをして、栄養をとれば、筋肉は強く大きく発達させることができます。

 なかでもスクワットや腹筋運動など、筋肉に負荷をかけた動作を繰り返し行なう運動が効果的です。スクワットはやり方によって負荷を変えられます。体力にあわせて無理なく運動を続けられるので、日々の生活に取り入れたいものです。

 しかし、脳梗塞、骨折などの合併症を抱えて、筋肉が減っているような方には、安全に有効に筋肉を増やす方法はいまだにわかっていません。持病のあるなしにかかわらず、運動をするときは医師に相談をするといいでしょう。(次号に続く)

【執筆者プロフィール】

榎本 眞理/えのもと まり

東京医科大学病院 栄養管理科部長

加齢で筋肉が減る!?「サルコペニア」

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