塗り絵の効用②「外出のきっかけ作り」
塗り絵を続けていると、次第に向上心がでてきます。もっと綺麗に塗ってみたいとか、本物の色に近づけたいと思うようになるものです。そうなってくれば、やはり自然をしっかり見ていく必要がでてきます。
私たちは普段自分が興味のあるものにしか目がいきません。道を歩いていても、コーヒー好きならカフェの看板に反応するでしょうし、お腹が空けばレストランが目に入ってきます。
塗り絵で花や風景の色を塗っていくと、外へ出て、本物を見たくなってきます。この花は実際にはどんな色だろうかとか、秋の山はどんな色か気になってくるはずです。それが外出のチャンスになってきます。目的があって外へ行くのですから、今までとは違う視点で外の風景を眺めることができます。これも塗り絵の非常に重要なところです。
意識を持って風景を眺めることで、いつもの道が全く違ったものに見えてくるはずです。視点が変わる、これも塗り絵の効用なのです。
【執筆者プロフィール】
米山 公啓/よねやま きみひろ
医学博士(専門/脳卒中、認知症、老人医療、健康論など)。
開業医のかたわら、講演、テレビ・ラジオの出演や医療番組企画など活躍の場は広い。
著書多数。