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できるだけ鼻呼吸をしよう

一般公開日:2022.9.18

Q.口呼吸はなぜいけないのですか?

A.いくつか理由がありますのでご説明します。
口呼吸は文字通り、本来鼻で呼吸するはずが何らかの理由で口で呼吸してしまう事です。

 口呼吸を続けていると

①鼻毛というバリアを通らないため、細菌などをそのまま取り込むリスクが上がってしまいます。

②また、口呼吸では口が乾いてしまうため、唾液が失われやすくなります。そのため、唾液の免疫力の効果を発揮せず、結果的に虫歯や歯周病になりやすくなります。

③口が開きっぱなしになるので歯並びに悪影響が出ることも。歯並びは唇の圧と舌の圧がバランスを取れる位置に自然と並びます。
口が開いていると唇の圧が弱くなり、結果的に歯が外に倒れてしまうこともあります。

 このようにいろいろと悪影響がある口呼吸ですが、どうしたら治せるのでしょうか?

 これには原因を突き止める必要があります。アレルギー性鼻炎や花粉症、蓄膿など鼻が通らないため鼻呼吸ができない方は、まずは鼻の治療を行ないましょう。そのほか、どうしても癖で口が開いてしまう人はテープを唇にまたがるように張って物理的に開かないように止めてしまうのも有効です。

Q.しっかり歯磨きしているのに、口が臭うのはなぜ?

A.口臭にもいろいろなタイプがあります。口臭の原因の約9割は口のなかに原因があります。
さまざまな調査によって、だいたい3人に1人の割合で口臭があることがわかっています。
厄介なことに、口臭は自分ではわかりにくいことが多いです。

①生理的口臭
健康な方でもある口臭で誰にでもあるものです。歯磨きや食事、水分補給などで気にならなくなる、一時的で軽いものです。
唾液の量が少なくなった高齢者も口臭がしやすくなります。

②食べ物や飲み物、お酒やタバコによる口臭
ニンニクやお酒などによって引き起こされる口臭です。特に一時的なものです。

③病的口臭
①や②とは違い、不快感の強い口臭を放ちます。肝臓や腎臓の病気や鼻や喉・呼吸器系の病気、消化器系の病気が原因で起こることもあります。
むし歯や歯石、入れ歯の掃除不足などによる場合もありますが、多くは歯周病が原因です。
特に入れ歯を入れている方は入れ歯に歯石が沈着して口臭がすることもあります。しっかり超音波で歯石を落としてもらいましょう。

 他にも心理的口臭やストレスによる口臭などがあります。まずは気になる口臭がどのタイプか、チェックするところから始めましょう。

 拙著「人生100年時代 歯を長持ちさせる鉄則」にて、お口のステージごとに解説しております。ぜひ一度読んでみてください。

【執筆者プロフィール】

魚田 真弘/うおた まさひろ

エンパシーデンタルクリニック院長。
歯一本単位でなく顔面や全身との調和を目指す「全体治療」、口と全身の関係に配慮した「医科歯科連携」、原因を追究する「根本治療」に注力。
著書に「人生100年時代 歯を長持ちさせる鉄則」。

人生100年時代。歯を長持ちさせよう!

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