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第1回 新しいことへの挑戦が認知症予防になる

あなたはいくつあてはまりますか?

 脳を活性化するというのは、脳神経細胞を増やすこと、神経細胞どうしのつながり(ネットワーク)を増やすこと、さらに神経細胞そのものを専門的な機能を持つ細胞に変えてしまうこと、この3つの意味があります。
 そのために脳が活性化すれば、一部の神経細胞が壊れてきても、ほかの神経細胞のネットワークによって機能を代償できるので、認知症の発症を防げるのです。


近所を探検。ときには、迷子になってみよう!

 新しいことへの挑戦というと大げさになりますが、旅行を考えればわかりやすいと思います。旅では見るもの、食べるもの、匂い、すべてが新しい刺激になります。こんなときには脳は非常に活性化されます。ただ毎日旅行をするわけにもいかないので、日常のなかで新しい体験をするように心がける必要があります。


熊肉・深海魚・ドリアン...好物になるかも!?

 スーパーに買い物へ行くとき、どうしてもいつもの店へ行ってしまいます。それでは脳への刺激としては弱くなります。たまに、あまり行かないような別なスーパーへも行ってみることです。そこでは、どこに何があるのか迷いながら探すことになります。それが脳を刺激するのです。見たこともない食材や珍しい調味料などを見つけられれば、さらに驚きもあるでしょう。
 テレビを見るときも、同じような番組ばかりを見ずに、時には海外のニュースチャンネルを見たり、海外の連続ドラマやドキュメンタリーを見ましょう。


異性にときめくのも、もちろんアリ!

 もちろん人に会うことも新しい体験になりますが、いつもの仲間どうしで愚痴を言うだけでは刺激としては弱いものがあります。全く違う分野の人に会えるような人間関係もつくっておく必要があります。つまり友人の友人を紹介してもらうというようなこともしてみましょう。

 新しい体験というのは、日常性の打破ですが、どうしても私たちは同じことの繰り返しをやってしまうものです。そのほうが効率よく何かをやっていけるからです。しかし、脳の活性化には、それとは逆に面倒くさいことをやり抜く努力が必要です。
 常に新しい何かを求めていける環境と、行動力が脳を刺激して活性化していくのです。


執筆者プロフィール

米山 公啓/よねやま きみひろ

1952年5月10日 山梨県甲府市生まれ。聖マリアンナ医科大学医学部卒。専門は神経内科。脳卒中、認知症、老人医療、健康論など。
開業医のかたわら、講演、テレビ・ラジオの出演や医療番組企画など活躍の場は広い。『脳が若返る30の方法』「もの忘れを90%防ぐ法」など著書は250冊以上を上梓している。

関連著書紹介
「医者がぼけた母親を介護する時」

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