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一般公開日:2025.9.21

 地域には公民館があります。ここでは、原則、営利事業はできないので、"サークル"という名目になっていることが一般的です。〇〇サークルに、講師を招いて、謝金をわたすというシステムが多いようです。参加費は実費程度。

 とおるさん(70代)は定年退職後、公民館での「男の料理教室」に参加するようになりました。男性なら誰でも参加できますが、シニア世代が多いそうです。「習ったことは自宅で復習するので、妻からも喜ばれています」とにっこり。

 それまで会社人間で地域に友人はいませんでしたが、参加者のひとりと仲良くなり、自宅に妻を伴って招き合うほどの関係になりました。

 公民館に足を踏み入れると、掲示物などから、今まで知らなかった公的サービスや地域イベントの情報を知る機会が増えます。

 とおるさんの暮らす自治体では、公営の施設にトレーニング室が設置されているところがあるそうです。民間のスポーツジムほど豪勢ではないですが、なんと言っても低料金なので平日夜間や週末は混んでいます。

 その点、シニア世代はすいている平日日中を利用できるので、ならぶことなく楽しめます。「まだ始めたばかりですが、悪くない!」。入会金や月会費はなく、利用の都度払いで1回200円なので、気楽だと言います。

 一方で都度払いよりも、月払などの引き落としの方が「行かないと、もったいないから」との思いから、「続けやすい」という人もいるかもしれません。

 みどりさん(60代)は、長年勤めた会社を退職し、これからはペットのワンちゃんとゆっくり暮らそうと思っていた矢先、肝心のワンちゃんが病気で亡くなりました。悲しみに暮れて自宅に引きこもっていたところ、地域の友達からスポーツジムに通うことを誘われたそうです。

 民間ジムですが、比較的安価で何回行っても月額3,000円少々。複数の店舗を自由に利用できるシステムになっており、連日、友人と店舗を渡り歩くようになりました。

 カラオケコーナーが併設された店舗があり、「運動して、歌って、めちゃ楽しい!」とみどりさん。ワンちゃんを亡くした当時の暗い表情はすっかり失せました。

 新たな居場所と出会ったとおるさんとみどりさん。どちらも、こちらまで嬉しくなるようなまぶしい笑顔でした。

【執筆者プロフィール】

太田 差惠子/おおた さえこ

介護・暮らしジャーナリスト、NPO法人パオッコ理事長。
1994年頃より高齢化社会を見すえながらの取材、執筆を開始。96年、親世代と離れて暮らす子世代の情報交換の場として「離れて暮らす親のケアを考える会パオッコ」を立ち上げる。2010年立教大学大学院にて、介護・社会保障・ワークライフバランスなどを体系立てて学ぶ。著書多数。

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