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ふくらはぎの機能を高めるマッサージとツボ押し

一般公開日:2025.9.21

 ふくらはぎは、血液循環やリンパの流れを促進し、全身の健康維持に重要な役割を担っています。ふくらはぎの機能を高めるためには、正しいマッサージとツボ押しが効果的です。ぜひ以下のマッサージ方法とツボ押しを参考にしてみてください。

ふくらはぎのマッサージ

 マッサージはお風呂上がりなど体が温まっているときに行なうと、血流やリンパの流れがより促進されます。また、オイルやクリームを使うことで摩擦を減らし、肌への負担が少なくなります。

<基本のリンパマッサージ方法>

  1. 足首からひざ裏(膝窩しっかリンパ節があります)に向かって、両手で交互にさすり上げます(1分程度)。
  2. 手のひらでふくらはぎを包み、左右交互にひねるようにもみほぐします。
  3. ふくらはぎ全体をリズミカルに軽くたたきます。

<マッサージのポイント>

  • 末端(足首)から心臓方向(ひざ)へ流すように意識します。
  • 手に体重を乗せて圧をかけると効果的ですが、痛みを感じない程度にしてください。
  • 1日1回でも、短時間でも良いので継続が大切です。

ふくらはぎのツボ押し

<ふくらはぎの機能を高める代表的なツボ>

1.承筋しょうきん

  • 位置:
    ふくらはぎの中央、最も盛り上がっている部分
  • 押し方:
    両手の親指を重ねて3秒ほど気持ち良い強さで10回程度押す
  • 主な効果:
    血流促進、ポンプ機能向上、むくみ・疲労・腰痛緩和

2.承山しょうざん

  • 位置:
    ふくらはぎ中央、筋肉の分かれ目
  • 押し方:
    親指でゆっくり圧を加えて5秒ほどキープ
  • 主な効果:
    こむら返り、筋肉痛、腰から足の関節や筋肉をやわらげる

3.三陰交さんいんこう

  • 位置:
    内くるぶしから指4本分上、ふくらはぎの骨の内側
  • 押し方:
    親指でゆっくり押す
  • 主な効果:
    血流促進、むくみ・冷え・女性特有の不調にも有効

4.委中いちゅう

  • 位置:
    膝裏の中央
  • 押し方:
    親指で押す
  • 主な効果:
    こむら返り、血流改善、むくみ、腰痛にも

5.湧泉ゆうせん

  • 位置:
    足裏、足指を曲げてできる最も凹んだ部分
  • 押し方:
    親指で押す
  • 主な効果:
    血行・水分代謝促進、むくみ・冷え・疲労回復

<ツボ押しのコツ>

  • 親指の腹で3~5秒かけてゆっくり圧を加え、5~10回繰り返します。
  • いた気持ちいい」と感じる程度の強さで行ないます。
  • マッサージやツボ押しはリラックスした状態で行ない、無理はしないようにしましょう。

 ふくらはぎの機能を高めるには、足首からひざに向かって流すリンパマッサージと、承筋・承山・三陰交などのツボ押しが効果的です。血流やリンパの流れが良くなることで、むくみや疲労の解消、全身の健康維持にもつながります。簡単にできるものが多いので、お風呂上がりなど、ぜひ日々のセルフケアに取り入れてみてください。

【執筆者プロフィール】

西野 英行/にしの ひでゆき

理学療法士。福祉用具専門相談員として介護業界で3年間勤務した後、理学療法士の資格を取得。
現在は訪問リハビリテーションに勤務。リハビリのブログ「未来のPT」を運営している。
著書『100歳まで元気でいるための歩き方&杖の使い方』がある。

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