ふくらはぎの機能を高めるマッサージとツボ押し
ふくらはぎは、血液循環やリンパの流れを促進し、全身の健康維持に重要な役割を担っています。ふくらはぎの機能を高めるためには、正しいマッサージとツボ押しが効果的です。ぜひ以下のマッサージ方法とツボ押しを参考にしてみてください。
ふくらはぎのマッサージ
マッサージはお風呂上がりなど体が温まっているときに行なうと、血流やリンパの流れがより促進されます。また、オイルやクリームを使うことで摩擦を減らし、肌への負担が少なくなります。
<基本のリンパマッサージ方法>
- 足首からひざ裏(
膝窩 リンパ節があります)に向かって、両手で交互にさすり上げます(1分程度)。 - 手のひらでふくらはぎを包み、左右交互にひねるようにもみほぐします。
- ふくらはぎ全体をリズミカルに軽くたたきます。
<マッサージのポイント>
- 末端(足首)から心臓方向(ひざ)へ流すように意識します。
- 手に体重を乗せて圧をかけると効果的ですが、痛みを感じない程度にしてください。
- 1日1回でも、短時間でも良いので継続が大切です。
ふくらはぎのツボ押し
<ふくらはぎの機能を高める代表的なツボ>
1.
- 位置:
ふくらはぎの中央、最も盛り上がっている部分 - 押し方:
両手の親指を重ねて3秒ほど気持ち良い強さで10回程度押す - 主な効果:
血流促進、ポンプ機能向上、むくみ・疲労・腰痛緩和
2.
- 位置:
ふくらはぎ中央、筋肉の分かれ目 - 押し方:
親指でゆっくり圧を加えて5秒ほどキープ - 主な効果:
こむら返り、筋肉痛、腰から足の関節や筋肉をやわらげる
3.
- 位置:
内くるぶしから指4本分上、ふくらはぎの骨の内側 - 押し方:
親指でゆっくり押す - 主な効果:
血流促進、むくみ・冷え・女性特有の不調にも有効
4.
- 位置:
膝裏の中央 - 押し方:
親指で押す - 主な効果:
こむら返り、血流改善、むくみ、腰痛にも
5.
- 位置:
足裏、足指を曲げてできる最も凹んだ部分 - 押し方:
親指で押す - 主な効果:
血行・水分代謝促進、むくみ・冷え・疲労回復
<ツボ押しのコツ>
- 親指の腹で3~5秒かけてゆっくり圧を加え、5~10回繰り返します。
- 「
痛 気持ちいい」と感じる程度の強さで行ないます。 - マッサージやツボ押しはリラックスした状態で行ない、無理はしないようにしましょう。
ふくらはぎの機能を高めるには、足首からひざに向かって流すリンパマッサージと、承筋・承山・三陰交などのツボ押しが効果的です。血流やリンパの流れが良くなることで、むくみや疲労の解消、全身の健康維持にもつながります。簡単にできるものが多いので、お風呂上がりなど、ぜひ日々のセルフケアに取り入れてみてください。
【執筆者プロフィール】
西野 英行/にしの ひでゆき
理学療法士。福祉用具専門相談員として介護業界で3年間勤務した後、理学療法士の資格を取得。
現在は訪問リハビリテーションに勤務。リハビリのブログ「未来のPT」を運営している。
著書『100歳まで元気でいるための歩き方&杖の使い方』がある。