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高齢者等終身サポート事業のポイント

一般公開日:2026.3.22

高齢者等終身サポート事業の課題

 前回、高齢者等終身サポート事業者が全国に少なくとも約400社存在すると説明しましたが、一方で全国に事業者にまつわるサービスについての契約内容や解約時の返金に関する消費者トラブル(※1)が発生し、消費生活センターへの相談が急増しています。

 葬儀や不動産会社、保険会社等さまざまな業界から参入が相次ぎ、サービス内容も事業者によって多岐にわたり、利用者がどこの事業者を選択すればよいか困惑している現状に加え、事業者を監督する中央省庁もないという、重要な課題があります。

 また、筆者が各医療・介護関係者へ訪問し直接ソーシャルワーカーやケアマネジャー、看護師等と情報共有する中においても、医療・介護等関係者が事業者の実態を知らず、適切な情報提供がなされていないことや連携が不足している課題もあります。

 そのため、全国の高齢者等終身サポート事業者の適正な事業運営がなされることや利用者が安心して本事業を利用できるよう仕組みを社会全体で推進していけたらと思います。

高齢者等終身サポート事業者を
利用する際のポイント

 高齢者等終身サポート事業者を利用する際には、契約書の内容(契約期間や料金、解約の条件等)をよく理解し、疑問点があれば事業者に質問して確認を取ることが重要です。

費用

 各事業者によってサービス内容も違うので、一概に表面的な費用だけでは決めないことがポイントです。
 ⇒契約前に詳細な説明があるか、契約書があるのか、解約の有無・解約時にどの部分が返金されるか、どのサービス内容が支払いなのか・預かりなのか、預かり方法等。

人的

 入院時の身元保証、利用者がもし亡くなった場合の緊急の対応だけでなく、受診同行等の長時間のサービスもあるので、人的に充実しているか確認することがポイントです。また、利用者さんの支援をする上で高い倫理観が必要であるため、専門職を配置しているか等も重要です。
 ⇒24時間対応・緊急時対応の有無、会員数に応じた職員数であるか、社会福祉士や行政書士・司法書士等の配置確認。

サービス

 ガイドライン(※2)に沿った事業運営をしていることや、事業者内のサービスだけでなく、公的な制度・サービス等の情報提供や活用をしてくれるか確認することがポイントです。
 ⇒利用者からの寄付金を当てにしていないか、実績(設立年数、年間契約件数)、必要に応じて介護保険制度や成年後見制度、見守りサービス等に関する情報提供や活用をしてくれるのか。

 次回は、具体的な支援の紹介や、高齢者等終身サポート事業の理解を深める内容を予定しています。

【執筆者プロフィール】

岡江 晃児/おかえ こうじ

ソーシャルワーカー。
2005年国立病院機構大分医療センター、2018年杵築市役所医療介護連携課、
2022年がん研有明病院を経て、2024年よりNTTデータ ライフデザイン。 現在に至る。
大分大学大学院福祉社会科学研究科修士課程修了。
著書「8000人を支援したソーシャルワーカーが教える入院・転院・退院の困りごと完全解決!」(メディカル・ケア・サービス/株式会社Gakken)

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